三菱UFJ銀行、AIを活用したATM現金管理の効率化を推進
三菱UFJ銀行は、現金自動預け払い機(ATM)における現金の回収・補充時期の判断に、人工知能(AI)の予測を活用する取り組みを4月から開始しました。この新たなシステムでは、入出金データを収集し、AIが分析することで、より効率的な現金管理を実現します。
AIによる7日後の残高予測で効率向上
具体的には、現時点での現金残高などのデータをAIが分析し、7日後の残高を予測します。これにより、適切なタイミングで現金の回収や補充を行うことが可能になります。従来は、ATMの利用が多い時期などを考慮し、人の経験や勘に基づく「暗黙知」で判断してきましたが、AIの導入により、よりデータ駆動型の意思決定が可能となります。
初期段階では、愛知県や三重県などの中部地域にあるATM約700台を対象としており、効果を検証した上で、他のエリアへの拡大も検討されています。AIの活用により、現金補充に向かう拠点数を2割程度削減できる見込みで、これにより、警備会社の輸送負担の軽減にもつながることが期待されています。
警備業界の人手不足対策にも貢献
主に現金の回収・補充作業を担う警備業界では、高齢化に伴う人手不足が深刻化しています。AIの予測を活用することで、無駄な走行や待機時間が減少し、スタッフの負担軽減にも寄与すると見られています。この取り組みは、業界全体の効率化と持続可能性の向上に貢献する可能性があります。
同様の取り組みは、セブン銀行も2021年から全国のATMで実施しており、入出金データを収集し、AIの予測に基づく現金の回収・補充作業を進めています。これにより、金融機関全体で、テクノロジーを活用した業務改善の動きが加速しています。
三菱UFJ銀行の今回の施策は、AI技術を実務に組み込むことで、現金管理の最適化を図り、コスト削減とサービス品質の向上を両立させることを目指しています。今後の展開に注目が集まります。



