NY原油価格が111ドル台に急騰、6年ぶりの大幅上昇を記録
ニューヨーク原油先物市場で、代表的な指標であるテキサス産軽質油(WTI)の5月渡し価格が、2日の取引で前日比11.4%(11.42ドル)高の1バレル=111.54ドルに上昇しました。この1営業日の上昇幅は、コロナ禍で市場が乱高下した2020年4月以来、実に6年ぶりの大きさとなり、市場関係者に衝撃を与えています。
トランプ氏の演説が市場を刺激、中東情勢への懸念が高まる
原油価格の急騰は、トランプ米大統領の演説が直接的な引き金となりました。1日の演説で、トランプ氏が対イラン軍事作戦の終結時期を示さず、攻撃の激化を予告したことから、市場では早期停戦への期待が後退。取引時間中には一時、1バレル=113ドル台まで上昇する場面も見られました。
市場関係者は「想定よりも攻撃的な演説内容で驚いた」とコメントしており、米国とイスラエルが2月末にイランを攻撃して以降、原油価格の上昇率は66%に達しています。この動きは、中東情勢の緊迫化がエネルギー市場に与える影響の大きさを浮き彫りにしています。
株式市場や為替市場にも波及、ドル買いが優勢に
原油価格の急騰に伴い、ニューヨーク株式市場でも失望売りが先行しました。ダウ平均株価(30種)の下げ幅は、午前中の取引開始直後に600ドルを超え、終値は前日比61.07ドル安の4万6504.67ドルで、値下がりは4営業日ぶりとなりました。
一方、ニューヨーク外国為替市場では、「有事のドル買い」が優勢となり、円相場は一時、前日終値から1円ほど円安・ドル高の1ドル=159円70銭台をつけました。3日の東京市場では、1ドル=159円台半ばで取引が行われており、国際的な緊張が為替にも影響を及ぼしている状況です。
このような市場の動きは、地政学的リスクがエネルギー価格や金融市場全体に与える波及効果を明確に示しており、今後の情勢展開が注目されます。



