経済産業省は2日、中小企業向けに生成人工知能(AI)を活用した業務効率化を支援する新たなサービスを開始すると発表した。補助金の交付や専門家の派遣を通じて、導入コストやノウハウ不足といった課題を解消し、深刻化する人手不足の解消につなげる狙いがある。
支援の概要
新サービスでは、生成AIを活用した業務効率化に取り組む中小企業に対し、最大500万円の補助金を支給する。対象となるのは、顧客対応の自動化や文書作成の効率化、データ分析など、具体的な業務プロセスへの生成AI導入を計画する企業だ。また、導入段階に応じて、AI専門家が無料でコンサルティングを行う仕組みも整備する。
補助金の詳細
補助金は、生成AIの導入にかかるシステム開発費や外部委託費、従業員の研修費用などに充てることができる。申請はオンラインで受け付け、審査の上で採択企業を決定する。経済産業省は、初年度に約1000社の支援を見込んでいる。
専門家派遣
専門家派遣では、AIベンダーや大学研究者などが企業を訪問し、業務フローの分析や最適なAIツールの選定、導入後の運用支援などを行う。派遣期間は最大5日間で、企業のニーズに応じてカスタマイズされる。
背景と期待
中小企業は人手不足が深刻で、業務効率化が急務となっている。一方で、生成AIの導入にはコストやノウハウの壁があり、普及が進んでいない。経済産業省は「生成AIは中小企業の生産性向上に大きな可能性を持つ。本サービスを通じて、デジタル化の遅れを取り戻したい」としている。
また、政府は2030年までに中小企業の生成AI導入率を50%以上にする目標を掲げており、今回の支援策はその一環と位置づけられる。今後も、導入事例の共有やセミナー開催など、普及促進策を拡充する方針だ。
今後の展開
経済産業省は、本サービスの効果を検証し、必要に応じて補助金の拡充や対象業務の拡大を検討する。また、業種ごとの特性に応じた活用事例をまとめたガイドラインの作成も進める予定だ。



