福島原発事故から15年、脱原発集会で再エネへの転換を訴え
東京電力福島第1原発事故から15年を迎えるのを前に、脱原発を訴えるイベント「とめよう原発3・7全国集会」が3月7日、東京都渋谷区の代々木公園で開催された。全国各地から集まった参加者8500人(主催者発表)が、原発のない社会の実現と再生可能エネルギーの推進に向けて、熱い思いを共有した。
原発推進政策への懸念と平和な未来への呼びかけ
集会では、毎年代々木公園で集会を開いてきた「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」など9団体が実行委員会を組織し、幅広く呼びかけて実施された。メインスピーチでは、盛岡大学の長谷川公一学長が「原発推進政策が年々、露骨に進められるようになってきた。どこかで再び事故が起きるリスクは少なくない」と指摘し、原子力発電所の危険性を強調した。
さらに、原発事故被害者団体連絡会の共同代表である武藤類子さんは「私たちには核、原発の時代を終わらせ、平和な時代をつくる力があることを思い出しましょう」と参加者に呼びかけ、脱原発運動の意義を訴えた。
パレードでシュプレヒコール、福島からの参加者の声
集会後、参加者は渋谷と原宿の二手に分かれてパレードを行い、「原発なくして未来を守ろう」「再エネ転換省エネ推進」などのシュプレヒコールを上げながら行進した。この様子は、脱原発への強い意志を街中に示すものとなった。
福島県いわき市から参加した早川のり子さん(74)は「地元の人間として事故を忘れるわけにはいかない。原発の安全に絶対はなく、再稼働は怖いと思う」と語り、福島の経験を踏まえた原発への不安を率直に表明した。
「原発を考える日」講演会で原子力行政の課題を議論
同日、同じく渋谷区では、原発の再稼働や新増設に向けた動きが進む中、原子力行政の課題や福島第1原発事故の影響について考える講演会「原発を考える日」が開催された。「通販生活の学校」事務局が企画したこのイベントでは、ジャーナリストの金平茂紀さんや井戸川克隆・元福島県双葉町長、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんら有識者7人がリレー形式で講演した。
金平さんは、民間企業などから原子力規制委員会への出向や転職が増えている現状を指摘し、「本来は規制対象の電力会社などからの出向もある」と述べ、「規制委の機能自体が疑われるようになっている」と問題提起した。
また、ビデオメッセージを寄せた東京新聞の片山夏子福島特別支局長は、福島第1原発の廃炉作業が難航する現状を解説し、「廃炉の形は全く見えていない」と述べ、事故処理の長期化と不透明さに警鐘を鳴らした。
これらのイベントは、福島原発事故から15年を経てもなお、脱原発とエネルギー政策の転換が重要な社会課題であることを浮き彫りにしている。参加者たちは、再生可能エネルギーへの移行と省エネルギーの推進を通じて、持続可能な未来の構築を強く求める声を上げ続けている。



