頭のモヤモヤを解消する「書く瞑想」ジャーナリングの実践法
考えすぎで頭がモヤモヤし、心が疲れてしまうことはありませんか。そんな時、頭に浮かんだことをそのままノートに書き出す「ジャーナリング」という手法が、解決の糸口になるかもしれません。これは「書く瞑想」とも呼ばれ、近年注目を集めているメンタルヘルスケアの方法です。
ジャーナリングの基本的な考え方と起源
私たちの頭の中では普段、恐怖や不安などの記憶が繰り返し呼び起こされています。ジャーナリングは、そうした思考から離れ、文字を書く「今、ここ」にだけ意識を向けることを目指します。この手法は仏教の瞑想を起源とする「マインドフルネス」の一種であり、心の整理に役立つとされています。
公認心理師が語る実践のコツ
公認心理師と臨床心理士の資格を持つ佛教大学准教授の谷本拓郎さん(42)によると、ジャーナリングは普通の日記とは異なり、考えを整理せず思い浮かんだことをそのまま書くのがコツです。「なんだろう」と思ったら、「なんだろう」とそのまま書きます。誤字や脱字も気にする必要はありません。自然と湧き上がる思いを文字にすることが重要なのです。
書いた後は、読み返してみることをお勧めします。これにより、自分の感情や考えを客観的に捉えることができ、心を整理するのに役立ちます。慣れないうちは「自分について」などとテーマを設定する方法もあります。決まった時間に落ち着いた場所で、1日15~20分以上実践するのが効果的ですが、5分間でも毎日続けて習慣化することが肝心です。
科学的に確認された効果と注意点
谷本さんが2022年に大学生を対象に行った研究では、毎日20分ずつ計10日間ジャーナリングを実践してもらったところ、不安や疲労感、焦燥感などの否定的な感情が減る効果が確認されました。また、少年院などでの取り組みでは、最初は自分に対して否定的な言葉が多かった人が、続けるうちに肯定的な内容に変わったというケースも報告されています。
ただし、トラウマがある人は苦い記憶が呼び起こされて再度傷つく恐れがあります。そのため、支援者がいる場所で行うなどの配慮が必要です。谷本さんは「書くことは『自分との対話』という側面があり、自分の強みに目を向けるきっかけにもなります」と指摘しています。
日常生活への取り入れ方
ジャーナリングを始める際の具体的なステップを以下にまとめます。
- 静かで落ち着ける場所を選び、ノートとペンを準備します。
- タイマーを5~20分に設定し、時間内は書き続けます。
- 頭に浮かんだことをそのまま書き、考えを整理しようとしないでください。
- 誤字や脱字は気にせず、流れるように書くことに集中します。
- 終わった後、書いた内容を読み返し、自分の感情を客観的に振り返ります。
この手法を継続することで、心を軽くする秘訣として、日々のストレス管理に役立つでしょう。ジャーナリングは、自分自身と向き合い、心の健康を維持するための有効なツールとして、多くの人に実践されています。



