量子コンピュータで創薬加速、富士通が新技術発表
量子コンピュータで創薬加速、富士通が新技術

富士通は19日、量子コンピュータを活用した創薬加速技術を発表した。新たに開発したアルゴリズムにより、従来のスーパーコンピュータと比較して100倍以上の計算速度を達成したとしている。この技術により、新薬開発の初期段階である候補化合物の探索期間を大幅に短縮できる可能性がある。

新アルゴリズムの特徴

同社が開発したのは、量子コンピュータの特性を最大限に活かした分子シミュレーション用の新アルゴリズムだ。従来の量子アルゴリズムでは、計算精度と速度のトレードオフが課題だったが、新手法では誤差を最小限に抑えつつ、大規模な分子の挙動を高速に計算できるという。

実証実験の結果

富士通は、実際の創薬プロセスを模した実証実験を実施。約1万個の化合物ライブラリから、特定のタンパク質に結合する候補物質を選別するタスクで、従来のスーパーコンピュータで約1週間かかっていた計算を、量子コンピュータで約1時間で完了したと報告している。これにより、創薬のリードタイムを大幅に短縮できる見込みだ。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

今後の展望

富士通は、この技術を2027年までに実用化し、製薬企業向けにクラウドサービスとして提供する計画だ。また、量子コンピュータの性能向上に伴い、より複雑な分子設計や副作用予測への応用も視野に入れている。

量子コンピュータの創薬分野への応用は、世界中で競争が激化している。IBMやGoogleなども同様の研究を進めており、富士通の今回の発表は、日本企業の存在感を示すものとなった。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ