飛鳥の王陵級古墳で限定利用か 高松塚古墳の棺金具装着法が判明
高松塚古墳の棺金具装着法が判明 飛鳥の王陵級古墳で限定利用か

国宝壁画「飛鳥美人」で知られる奈良県明日香村の高松塚古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)について、発掘調査から約50年ぶりに行われた出土品の再整理結果をまとめた報告書が刊行された。奈良文化財研究所(奈文研)飛鳥資料館が14日発表した。被葬者が葬られた棺を飾る金具の装着方法が、科学分析や再現実験を通じて明らかになったのは異例の成果だ。

約50年ぶりの再整理調査

高松塚古墳の発掘調査は1972年、村から依頼を受けた橿原考古学研究所(橿考研)が実施した。石室内壁から極彩色壁画が発見されたほか、海獣葡萄鏡や銀荘太刀装具、漆塗りの木棺や棺の金具などが出土した。出土品は1975年に文化庁から飛鳥資料館に管理が移され、同館で保管・展示されてきた。大半が国重要文化財に指定され、長年本格的な調査や保存処置は行われてこなかったが、発見から50年の節目にあたり、2020年度から6年かけて約70点の出土品を再整理・調査した。

金具の装着方法を解明

注目されるのは、木棺を飾っていたとみられる金銅製透飾金具(長さ10.8センチ)や方形の銅製座金具(2センチ四方)など大小15点の金具類の調査だ。三次元計測や蛍光X線分析、デジタル顕微鏡観察などの科学分析を実施。金具の構成や表面に残るさびや付着物、木棺片の圧痕などを基に、復元品を制作し再現実験を通じて具体的な棺への装着方法を検証した。

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その結果、透飾金具は棺の側面に一定間隔で取り付けられ、座金具は棺の角部を補強するために用いられた可能性が高いと判明。これらの金具の装着方法は、同時期の王陵級古墳と共通する高度な技術を示しており、被葬者が極めて高い身分であったことを裏付ける。

飛鳥資料館古墳壁画室の広瀬和雄室長は「金具の装着方法がこれほど詳細に再現できた例は全国でも珍しい。高松塚古墳の被葬者の地位や葬送儀礼を考える上で重要な手がかりとなる」と話している。

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