絶滅カイギュウの食性、化石脂質で解明 北大研究チーム世界初
絶滅カイギュウの食性、化石脂質で解明 北大

海生哺乳類のカイギュウ類で絶滅した種が何を食べていたのか。北海道大などの研究チームが、化石に含まれる「脂質」を使って特定した。約1千万年前までさかのぼって化石の脂質から動物の食性を明らかにした研究成果は世界初としている。古環境学の専門誌に論文が掲載された。

脂質に着目した理由

新村龍也・足寄動物化石博物館学芸員と沢田健・北海道大教授の研究チームは、たんぱく質などに比べて、脂質は長い年月がたっても分解されにくいことに注目した。北海道で採集された約450万年から約1100万年前のカイギュウ類の骨化石を細かく砕いて脂質を抽出し、そこに含まれる炭素の同位体比を詳しく分析した。

3種のカイギュウ類の食性

3種のカイギュウ類について解析したところ、約1100万年前の「ショサンベツカイギュウ」が主に食べていたのは、アマモ類のような「海草」だったことが判明した。一方、約450万年前の「タキカワカイギュウ」と約860万年前の「ヌマタカイギュウ」の主食はコンブの仲間の海藻(褐藻類)であることが分かった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

アマモ類などの海草は、浅い海の砂泥底に生育し、光合成を行う。一方、コンブなどの褐藻類は、岩場に付着して成長する。この違いは、カイギュウ類の生息環境や進化の過程を反映している可能性がある。

研究チームは、今回の手法が他の絶滅動物の食性解明にも応用できると期待している。化石に残された脂質の情報は、古生態系の復元や気候変動の影響を理解する上で重要な手がかりとなる。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ