EU、AI法の高リスク分野への適用延期へ 性的画像生成は禁止
EU、AI法の高リスク分野への適用延期 性的画像生成禁止

欧州連合(EU)は7日、世界初の包括的な人工知能(AI)規制法である「AI法」の見直しについて大筋合意した。これにより、リスクが高いとされる分野への規制適用開始が、当初の今年8月から2027年12月に延期されることとなった。この動きは、米国や中国とのAI開発競争を念頭に置き、規制の柔軟性を高める方向へと舵を切ったものだ。

AI法の概要と今回の見直し

2024年に発効したAI法は、AIの利用方法に応じてリスクを4段階に分類し、段階的に規制を適用してきた。今回の欧州議会とEU理事会による合意で適用が先送りされたのは、生体認証、教育、雇用、国境管理などに関わる「高リスク」に分類されるAIシステムである。これらの分野では、個人の権利や安全に重大な影響を及ぼす可能性があるため、厳格な規制が必要とされていたが、開発競争の激化を受けて延期が決まった。

安全装置への適用も延期

さらに、医療機器、自動車、航空、鉄道、おもちゃなどの「安全装置」の一部として使用されるAIについては、2028年8月まで適用が延期される。ただし、安全装置に該当する製品であっても、故障しても健康や安全にリスクをもたらさない場合には「高リスク」分野とは分類しないとされている。この例外規定により、企業の負担軽減が期待される。

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規制の簡素化と性的画像生成の禁止

また、規制の簡素化も進められる。一方で、性的な画像を生成するAIについては、明確に禁止されることとなった。これは、ディープフェイク技術の悪用による性的被害を防ぐための措置であり、EUの強い姿勢が示された。

今回の見直しは、米中との開発競争で後れを取らないよう、EUが規制とイノベーションのバランスを模索する姿勢を反映している。今後、EU加盟国や企業は新たなスケジュールに沿って対応を進めることとなる。

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