東京都、認知症対策にAI活用へ 早期発見・見守りに新技術
東京都、認知症対策にAI活用へ 早期発見・見守り

東京都、認知症対策にAI活用を決定

東京都は、高齢化社会の課題である認知症対策に人工知能(AI)技術を積極的に活用する方針を固めた。2026年度から、AIを用いた早期発見システムや見守りサービスの実証実験を開始する。これにより、認知症の早期診断と適切なケアの提供、そして高齢者の生活の質(QOL)向上を目指す。

早期発見システムの概要

新たに導入されるAIシステムは、日常の会話パターンや歩行データ、さらには買い物履歴などの生活データを分析し、認知症の初期症状を検出する。具体的には、音声認識技術を用いて会話の変化を捉え、加速度センサーで歩行の乱れを検知する。これらのデータをAIが統合的に解析し、異常があれば医療機関に通知する仕組みだ。実証実験は都内の複数の自治体と連携し、2026年度から2年間実施される予定である。

見守りシステムの強化

また、AIを活用した見守りシステムも強化される。これまで人による訪問や電話での確認が主体だった見守り活動に、AIカメラやセンサーを組み合わせる。例えば、居住者の動きが一定時間ない場合や、異常な行動パターンが検出された場合に、家族や介護事業者に自動で連絡がいく仕組みを開発する。これにより、認知症高齢者の孤独死や事故のリスクを低減させることが期待される。

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東京都福祉保健局の担当者は「AI技術の進歩により、これまで難しかった早期発見やきめ細かな見守りが可能になる。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会を実現したい」と述べている。

専門家の評価と課題

AIを活用した認知症対策については、専門家からも期待の声が上がる一方、課題も指摘されている。日本認知症学会の理事は「AIによる早期発見は有効だが、誤検出やプライバシーの問題に留意する必要がある」と指摘する。特に、生活データの収集には本人や家族の同意が不可欠であり、データ管理の透明性が求められる。

東京都は、実証実験の結果を踏まえ、2028年度以降の本格導入を目指す。また、個人情報保護の観点から、データは匿名化され、第三者機関による監査を受ける方針だ。

高齢化社会への対応

東京都の高齢化率は2025年時点で約23%に達し、認知症患者数も増加の一途をたどっている。都は、AI技術の活用により、医療や介護の負担軽減とともに、高齢者の自立支援を進める考えだ。今後、他の自治体や民間企業との連携も視野に入れ、認知症に強いまちづくりを推進する。

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