福山市が過去最大規模の予算案を発表、子育て支援に重点投資
福山市は2月13日、2026年度の当初予算案を公表しました。一般会計の総額は2077億円に達し、前年度当初比で3.9%増加して過去最大となりました。この予算案は、深刻化する人口減少と転出超過に歯止めをかけるため、子育て世帯の支援や魅力あるまちづくりに重点的に資源を配分しています。特にこれらの分野には185億円が投じられ、市議会定例会に提案される予定です。
人口減少への危機感と集中対策
福山市では、直近10年間で出生数が30%以上減少し、若年層や女性の市外転出が増加しています。こうした課題に対処するため、市は2030年度までの5年間に総額49億円を投入し、新規30事業を含む集中対策を実施する計画を策定しました。枝広直幹市長は記者会見で、「備後圏域を引っ張る中核都市として、希望と安心、活力に満ちた未来像の実現に挑戦する思いを込めた予算だ」と述べ、強い決意を示しました。
子育て世帯への具体的支援策
予算案の中心となるのは、子育て世帯の経済的負担を軽減する施策です。4月からは市立小学校の給食費を完全無償化し、来年1月には子どもの医療費助成を高校生年代まで拡充します。これらの施策のために、給食費無償化には2億900万円、子どもの医療扶助には14億8300万円が計上されました。
若者支援としては、JR福山駅南側の天満屋福山店に昨年整備された子育て支援拠点「ネウボラセンター」の機能強化が図られます。さらに、学生らが交流できる「ユースセンター」の開設に向けて670万円が予算に盛り込まれました。
まちづくり事業の本格化
まちづくり分野では、旧市体育館跡地(草戸町)一帯の再整備が本格的に始動します。具体的には、大阪・関西万博のパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」の設計・移築工事、および2029年度オープン予定の「子ども未来館(仮称)」の整備に向けた事業者選定などに、4億800万円が充てられます。
歳出と歳入の内訳
歳出の面では、社会保障に充てる扶助費が前年度当初比4.4%増の654億8700万円となります。一方、歳入では市税収入が同1.5%増の790億800万円を見込んでいます。市債残高は47億円減少し、1455億円となる見通しです。
この予算案は、福山市が人口減少という構造的課題に正面から向き合い、持続可能な地域社会の構築を目指す強い意志を反映したものと言えるでしょう。市議会での審議を経て、具体的な施策が実施されることが期待されます。



