上野動物園からパンダが消える日:シャオシャオとレイレイ返還で変わる日本の空気
上野動物園からパンダ消える シャオシャオ・レイレイ返還

パンダ常駐の終焉:上野動物園から愛される2頭が去る

1972年にカンカンとランランが来日して以来、上野動物園にパンダがいることが当たり前の風景となっていました。しかし、その長い歴史に幕が下りました。残されていた2頭のパンダ、シャオシャオとレイレイが中国に返還され、日本から姿を消したのです。パンダを前面に掲げてきた上野動物園はもちろん、パンダグッズで溢れ、パンダ目当ての観光客で経済が回っていた上野の街は、これからどのような変化を迎えるのでしょうか。多くの人々が心配と疑問を抱いています。

最後の別れを求めて:5時間待ちの大行列と熱狂

返還前、最後の姿を見たいと考える人は数多く、パンダの観覧には最長で約5時間待ちという大行列ができました。その後、事前予約制が導入されましたが、大人気によりアクセスが集中。先着順の際に運良く予約を取れた筆者は、平日の昼間に上野動物園を訪れました。日本でパンダを見る最後の機会かもしれないと思うと、雨の中並ぶことも苦にはなりませんでした。

園内にはパンダにまつわる展示や像が至る所に設置されており、返還後も貴重な思い出として残されていくことでしょう。予約時間前に列に並び、約1時間でシャオシャオとレイレイが暮らす「パンダのもり」の入り口に到着。近くにはレッサーパンダの施設もありましたが、目立たない存在で、パンダ帰国後のポジションを担うには負担が重すぎるように感じられました。やはりパンダの穴はパンダにしか埋められないのです。

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別れの瞬間:レイレイのアンニュイとシャオシャオの活発さ

係員の誘導で、約15人ずつに区切られたエリアを徐々に進みながらパンダを観覧。まずはメスのレイレイの展示室ですが、彼女は後ろを向いて丸太にもたれかかっていました。周囲からは「あぁ~」と残念そうな声が漏れます。日本を去る日が近づき、アンニュイな気分になっているのだと脳内で解釈しました。

一方、オスのシャオシャオは荒ぶったように庭や室内を歩き回っていました。レイレイの展示室の扉をドンドンと体当たりして叩く場面も見られ、一緒に遊びたいのかもしれません。近くに来てくれたおかげで、間近でパンダの全身を観察することができました。人に見られても全く気にせず、自分軸で生きるパンダの姿は印象的です。自然体で、日々脱力して無駄に頑張らない様子は、追い立てられるように生きる現代人が失いつつある感覚を思い出させてくれます。

リラックスアニマル不在の未来:日本の空気が変わる?

見る人を一瞬でリラックスさせる「リカバリーアニマル」とも呼べるパンダ。そんな存在がいなくなることで、日本の空気が変わって余裕がなくなったり、殺伐としたりしないか心配です。脱力系リラックスアニマルの退場は、社会全体の心理に影響を与える可能性があります。

中国のスーパースター:萌蘭のワイルドな魅力

日本ではアイドル的存在だったシャオシャオとレイレイですが、中国には既にスーパースターのパンダがいます。北京動物園の萌蘭(モンラン)です。腹筋を鍛えたり、木の上で開脚したり、ワイルドでやんちゃな魅力を放っています。

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萌蘭は何度も脱走を試みたことで話題になりました。おもちゃを踏み台に2メートルの柵を越える「知能犯」として知られ、パンダが本気を出した時の身体能力の高さには驚かされます。中国のネットでは、萌蘭が脱走を繰り返すのは、四川省の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地にいた時に世話をしてくれた飼育員に会いたいからではないかという説もささやかれています。もし中国に渡ったシャオシャオやレイレイが脱走を試みたら、日本のパンダファンは涙腺崩壊しそうです。

パンダとのお別れは、単なる動物の返還ではなく、日本の文化や経済、人々の心に深い影響を及ぼす出来事として記憶されるでしょう。上野の街の未来と、パンダ不在の日本社会がどのように変化していくのか、注目が集まります。