平安時代の焼損仏像を3D技術で修復、奈良・當麻寺で特別公開
平安時代の焼損仏像を3D技術で修復、奈良で公開

平安時代の南都焼き打ちで焼損したとされ、長年全体像が不明だった奈良県葛城市の當麻寺中之坊の仏像が、最新の3D技術によって修復され、「焼損菩薩立像」として特別公開されている。この仏像は、3D計測データに基づいて損傷が激しい脚部を支えるための土台が制作され、初めて直立状態での公開が実現した。公開は寺の霊宝殿で7月30日まで行われている。

修復の背景と過程

寺の説明によると、この仏像は一本の広葉樹から彫り出された「一木造り」で、高さは約90センチ。平清盛の命令で仏教寺院が次々と焼かれた南都焼き打ちの際に被害を受けたと伝えられている。全体が焼け焦げて顔立ちもほとんど判別できず、菩薩像なのか天部像なのか長らく特定されていなかったが、2024年に修復が開始された。専門家の調査に基づき、菩薩立像と判断された。

3D技術の活用

修復作業では、特殊な樹脂を用いて炭化した部分の強度を高め、公開にこぎつけた。修復を主導した奈良県立大学の宮木菜月客員研究員は、「体の曲線を360度から見ていただきたい美しさがある」と魅力を語っている。この修復により、長年謎に包まれていた仏像の全容が明らかになりつつある。

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今回の公開は、歴史的価値の高い文化財を現代技術で蘇らせる好例として注目を集めている。訪れた参拝客は、焼損の痕跡を残しつつも新たな命を吹き込まれた仏像を前に、平安時代の歴史に思いを馳せている。

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