広島カープ床田寛樹投手が国内FA権を取得 故障乗り越え通算57勝の軌跡
プロ野球界において、移籍の自由が認められる国内フリーエージェント権は、選手の成功を象徴する勲章とも言われています。広島東洋カープの床田寛樹投手が4月6日、その取得条件を満たしました。左肘の重傷を乗り越えての達成に、床田投手は「素直にうれしい。今まで支えてくれた人たちに感謝したい」と深い感慨を口にしました。
アマチュア時代からプロでの苦難を乗り越えて
床田投手は大阪・箕面学園高校から中部学院大学を経て、2017年のドラフト会議で広島カープから3位指名を受け入団しました。アマチュア時代の経歴は華やかとは言えませんでしたが、速球と多彩な変化球を武器に、1年目から先発ローテーションに定着。プロ初勝利を挙げるなど期待されましたが、左肘を故障してしまいます。
損傷した肘の靱帯を切除し、他の部位から腱を移植して修復を図るトミー・ジョン手術を受ける決断をしました。そこからのリハビリテーションは非常に長く、翌年は登板機会がなく、2019年にようやく戦列に復帰。昨シーズンはチーム最多の9勝を記録し、現在では通算57勝を誇るまでに成長しました。
FA権取得は「プロ野球選手をやっていましたと言える目標」
床田投手は国内FA権について、「プロ野球選手をやっていました、と言える一つの目標だった」と語ります。これまでの歩みを振り返り、「最初は3年ぐらいで解雇されるような感じだった。しかし、投げ続けていくうちに、FA権を取りたい、年俸1億円を超えたい、10年はプロを続けたいと思うようになった」と心境の変化を明かしました。
家族の存在も大きな支えとなったようです。「結婚し、子供も生まれたことで、野球のことをしっかり考えるようになり、しがみついてでもやってやろうと思うようになった」と述べています。
今季はリーグ優勝と日本一を目指す
安定感に満ちた投球スタイルから、多くの球団が強い関心を寄せています。報道陣からFA権を行使するかどうかを問われた床田投手は、「まずは今シーズン、しっかり頑張って、リーグ優勝と日本一を目指す。それが終わってから考える」と、現状に集中する姿勢を示しました。
故障という逆境を乗り越え、着実に実績を積み重ねてきた床田投手。国内FA権の取得は、その努力が実を結んだ証と言えるでしょう。今後の活躍に、ファンの期待が高まっています。



