プロ野球CS・日本シリーズでSNS上の選手誹謗中傷が466件確認される
昨年秋に開催されたプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)と日本シリーズにおいて、ソーシャルメディア上で選手を誹謗中傷する投稿やメッセージが合計466件に上り、出場した6球団79選手が被害を受けたことが、日本プロ野球選手会の調査によって明らかになりました。
AIを活用した大規模なモニタリング調査
選手会の発表によりますと、両シリーズの前後3日間を含む2025年10月8日から11月2日までの期間、人工知能(AI)技術を活用してX(旧ツイッター)やインスタグラムなどのプラットフォームにおいて、選手や球団の公式アカウントを対象にモニタリングを実施しました。
約380万件の投稿と選手から申告があったダイレクトメッセージを詳細に分析した結果、誹謗中傷が疑われる投稿は2917件に達しました。その後、専門のアナリストによる精査を経て、海外を含む197件のアカウントから466件の明確な誹謗中傷投稿が確認されました。
「人格攻撃・罵詈雑言」が過半数を占める
誹謗中傷の内訳を分析すると、「人格攻撃・罵詈雑言」が最も多く、全体の56.2%を占めました。これは選手の人格を直接否定するような言葉や、罵倒を含む雑言が多数見られたことを示しています。
さらに「人種差別」に関連する投稿も8.1%に上り、多様性を尊重すべきスポーツの場において深刻な問題が浮き彫りになりました。その他のカテゴリーでは、選手のパフォーマンスを不当に批判する内容や、家族への言及を含む投稿も確認されています。
法的手続きを含む対応を進める方針
問題となった投稿は、すでに各SNSプラットフォームに通報済みであり、投稿者の個人情報特定作業も進められています。選手会は、被害を受けた選手側が希望する場合には、刑事告訴を含む法的手続きを実行する方針を明確にしています。
この調査結果は、プロ野球界がデジタル時代における選手保護の課題に本格的に取り組む必要性を強く示唆するものとなりました。選手会関係者は「スポーツマンシップに反するこうした行為は、選手のメンタルヘルスにも悪影響を及ぼす可能性があり、断じて許容できない」とコメントしています。
今後は、SNS利用に関するガイドラインの強化や、ファンへの啓発活動を通じて、健全な応援環境の構築を目指す取り組みが加速すると見られています。プロ野球界全体で、選手が安心してプレーできる環境整備が急務となっています。



