WBC準々決勝進出の米国、デローサ監督がイタリアの勝利に感謝「脱帽だ、救ってくれた」
【ヒューストン(米テキサス州)=帯津智昭】 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準々決勝に進出した米国のデローサ監督が、12日に米テキサス州ヒューストンのダイキン・パークで記者会見を行い、イタリアの勝利によって救われた心境を率直に語った。11日の1次ラウンドB組最終戦でイタリアがメキシコを破ったことで、米国の8強進出が決定したことを受け、デローサ監督は「彼らには脱帽だ。彼らが私たちを救ってくれた」と感謝の意を示した。
1次ラウンドでの敗戦と反省
米国は1次ラウンドでイタリアに6-8で敗戦を喫しており、四回までに3本塁打を浴びて5失点する苦しい展開となった。デローサ監督はこの試合を振り返り、「彼らは本当に素晴らしい試合をした。序盤に強烈な一撃を食らい、大きくリードされた。あの試合は少し自信過剰になって臨んでしまい、大きな警鐘を鳴らされた」と反省の弁を述べた。この敗戦が、後にイタリアの勝利による救済につながる皮肉な展開となった。
イタリアの勝利による救済と選手たちの反応
前夜、デローサ監督はペティット投手コーチの自宅でテレビ観戦し、イタリアが9-1でメキシコを破る様子を見守った。これにより、米国はB組2位となり、準々決勝進出が確定した。デローサ監督は「自分たち自身で厳しい状況を作ってしまった。うちの選手たちにとっては、まさに『新しい命をもらった』ような状況だ。(3本塁打を放った主将の)ビニー・パスクアンティノとイタリアには本当に敬意を表する」と、かみしめるように語った。
選手たちもホテルで集まって試合を観戦しており、ウェブ(ジャイアンツ)はイタリアが得点を重ね、米国の2位が確実になると、隣にいたスミス(ドジャース)と立ち上がってハイタッチを交わしたという。ウェブは「自分たちでコントロールできない状況はつらかった。イタリアがやってくれたことには感謝している」と述べ、チーム全体が救済を喜ぶ様子が伝えられた。
準々決勝に向けた意気込み
準々決勝では、A組1位のカナダが相手となる。米国とカナダは様々なスポーツでライバル関係にあるチームであり、先発予定のウェブは「国を代表してプレーするのは(今大会が)初めてだ。シーズン中にもライバルはいるけど、こういうレベルのものとは比べられない。明日は本当にすごい試合になると思う。全力を尽くしたい」と意気込みを語った。デローサ監督も、この対戦に向けてチームの士気を高めている様子が伺える。
今回のWBCでは、米国が苦戦を強いられる中で、イタリアの活躍によって救われるというドラマチックな展開が生まれた。デローサ監督の言葉からは、敗戦からの教訓と、新たなチャンスへの感謝が強く感じられる。準々決勝では、こうした経験を糧に、米国がさらなる活躍を見せるか注目が集まっている。



