鈴木誠也の非凡な内角打ちと反骨心 一喝から生まれたWBCへの覚悟
鈴木誠也の内角打ちと反骨心 一喝から生まれた覚悟

非凡な内角打ちと反骨心 鈴木誠也の成長物語

2026年3月3日、阪神タイガースとの強化試合において、シカゴ・カブスの鈴木誠也選手が先制ソロ本塁打を放ち、球場を沸かせた。試合後のお立ち台では、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)を目前に控えた日本代表チームの雰囲気について語り、同い年の大谷翔平選手との関係性に言及した。

「最初は『大谷様』にみなさん、緊張して話せなかったので、同じ人間なんだよっていうのを後輩のみんなに伝えて、すごくいい雰囲気になったので、いい大会になると思います」

こう語る鈴木選手の表情には、いたずらっぽい笑みが浮かんでいた。その2日前に大阪で開かれたチームの決起集会を思い出しながらのコメントだった。このような自然体の表情は、プロ野球選手としての歩みを始めた頃から変わっていないという。

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広島時代の指導者が語る「反発心」

鈴木選手のプロ人生の初期を振り返るのは、広島東洋カープ時代に二軍監督として直接指導した内田順三氏だ。内田氏は現役時代にヤクルト、広島、日本ハムで通算485安打を記録し、指導者としても広島、巨人、社会人チームなどで活躍した経験を持つ。

「反発心が強くてね。『何くそ!』って、練習に食らいついてくるタイプだったよ」

内田氏はこう回想する。鈴木選手は二松学舎大学付属高校(東東京)から、2012年秋のドラフト会議で広島から2位指名を受けて入団した。担当スカウトからは「粗削りながらも走攻守の三拍子そろった中距離打者」との評価が寄せられていた。

非凡な内角打ちの技術

コミュニケーションを重ねるうちに、内田氏は鈴木選手が並みの高卒新人ではないことに気付いたという。走力と肩の強さを併せ持ち、特に打撃面では内角球の打ち方に非凡な才能を感じたと語る。

「ボールと自分との間に距離を取ったんです。内角球を判断すると同時に、頭を捕手側に寄せながらスイングする反応を見せた」

内田氏はこう説明し、通常の打者であれば内角球を打つと詰まったりファウルになったりするが、鈴木選手は感覚的に理解していたのではないかと推測する。さらに驚いたのはその気性だった。

「普通に打てば詰まるか、ファウルになってしまう。恐らく感覚で理解していたのでは。バッターとして左右の違いはありますが、それが最初からできていたのは、(通算2119安打の)前田智徳と誠也ぐらい」

内田氏は鈴木選手の技術を高く評価し、広島の名打者である前田智徳氏と並べるほどだった。この非凡な内角打ちの技術と強い反骨心が、鈴木誠也という選手の核を形成している。

WBCへの期待と役割

現在、鈴木選手はWBC日本代表としてチームの一員となっている。大谷翔平選手のようなスーパースターがいる中で、後輩選手たちに「同じ人間なんだ」と伝え、チームの雰囲気を和ませる役割を果たしている。大阪での決起集会では、そんな彼の人間性がチームに良い影響を与えているようだ。

プロ野球選手としてのキャリアを積み重ねる中で、鈴木誠也選手は技術面だけでなく、人間性でも成長を続けている。WBCという国際舞台で、その非凡な打撃技術とチームをまとめる力がどのように発揮されるか、ファンの注目が集まっている。

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