侍ジャパンが「超攻撃型オーダー」で攻撃力を発揮 守備面の課題も浮上
2026年3月3日、侍ジャパンは大阪での強化試合で阪神タイガースと対戦し、5対4で勝利を収めた。この試合では、井端弘和監督が提唱する「超攻撃型オーダー」が初めて本格的に導入され、その効果と課題の両方が明らかとなった。
大リーガー5人全員がスタメン入り 打線の構成に新機軸
この日の試合では、大リーグ所属の野手5人全員が初めてスターティングメンバーに名を連ねた。特に注目されたのは、前日のオリックス戦を欠場した岡本和真(ブルージェイズ)を5番に起用した点だ。さらに、大谷翔平(ドジャース)と近藤健介(ソフトバンク)の打順を入れ替え、1番に大谷、2番に近藤を配置。捕手と遊撃手の源田壮亮(西武)を除く、7番まで長打が期待できる打者を揃えたオーダーは、攻撃特化のコンセプトを明確に示した。
鈴木誠也が特大先制ソロ 攻撃力の威力を証明
一回表、2死の場面で3番・鈴木誠也(カブス)が141キロの速球を捉え、左翼の5階席へ特大の先制ソロ本塁打を放った。前日無安打に終わった鈴木にとって、この一打は大きな意味を持つ。本人も「まさかあそこまで飛ぶとは思わなかった」と笑顔を見せ、井端監督も「いい流れをつくってくれた」と高く評価した。この勢いに乗り、三回には近藤健介の適時打で追加点を挙げ、試合の主導権を握った。
攻撃特化ゆえの弱点 守備面での課題が顕在化
しかし、この「超攻撃型オーダー」には脆弱性も伴う。前日の試合では守備のミスが序盤の失点につながり、この日も目立ったミスはなかったものの、慣れないポジションを守る選手が多いことから、守備面での不安は残った。松田宣浩・野手総合コーチは宮崎合宿中に「大味な野球はダメだけど、やっぱり長打。スモールベースボールではいけない」と語っており、国際大会では見慣れない投手との対戦が多く、連打による得点が難しい状況を想定している。
大谷翔平の調子が鍵 国際大会に向けた戦略の行方
今回の遠征では、長打力を武器とする野球への転換が図られた。その中で特に注目されるのは、実戦2試合を無安打で終えた大谷翔平の動向だ。井端監督は「本番のイメージはできた」とコメントし、6日からの台湾戦に向けて調整が進められている。国際大会では、攻撃力と守備力のバランスがより重要となるため、今後の戦略の微調整が不可欠だ。
侍ジャパンは、攻撃力を最大限に引き出す「超攻撃型オーダー」で新たな戦いを始めようとしている。しかし、その一方で守備面での課題も明確になっており、今後の試合でどのように克服されるかが焦点となる。国際舞台での活躍を目指す侍たちの挑戦は、まさにこれからだ。



