崇徳高校野球部、33年ぶり選抜出場へ 環境整備と全寮制で古豪復活
崇徳高校33年ぶり選抜出場 環境整備で古豪復活 (17.03.2026)

33年ぶりの選抜出場、崇徳高校野球部が古豪復活を果たす

19日に開幕する第98回選抜高校野球大会に、広島市西区の崇徳高校が33年ぶりに出場する。1976年の選抜大会で初出場初優勝を達成した古豪だが、1990年代後半以降は甲子園出場から遠ざかっていた。復活の背景には、有望選手を集め、やる気や能力を引き出す環境整備があった。崇徳は19日の第3試合で八戸学院光星(青森)と対戦する。

OB監督の熱意が環境改革を推進

1月30日に選抜出場決定の吉報を受けた藤本誠監督(46)は、「OBや教職員の悲願でした。環境を整えてもらい、恩返しができてほっとしています」と喜びをかみしめた。藤本監督は選手時代に夏の広島大会決勝で敗れた経験を持ち、2003年から18年まで監督を務めたが、思うような結果を出せなかった。2022年に再び監督に就任すると、「全部変えないと勝てない」とチームの徹底的な改革を誓った。

改革の第一歩は、有望選手に進学先として選んでもらえる環境づくりだった。ラグビー部などと共用だったグラウンドを野球部専用にするよう学校に掛け合い、バックネットの位置を動かし、内野に黒土を入れる工事を実施。これにより、他の部を気にせず、ランナーを付けてのノックや実戦形式の打撃練習が可能になった。

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全寮制導入でチームの一体感を強化

さらに、野球部の寮は希望者のみを受け入れていたが、寝食を共にしてチームの一体感を高めるため、全寮制を導入。企業の元研修施設を買い取り、2024年春に食堂やトレーニングルームを備えた定員100人の寮へと改修した。藤本監督の熱意に打たれたOBらが費用の大部分を工面したという。

この環境に魅力を感じて入部した新村瑠聖主将は、「寮の隣にグラウンドがあり、いつでも野球に打ち込めます。全寮制で、チームで課題をすぐに共有でき、まとまりができました」と話す。充実した環境で選手たちはのびのびと練習に励み、守備から良いリズムを作り、攻撃につなげる伝統の崇徳野球が徐々に歯車をかみ合わせ始めた。

専属コーチ配置で指導体制を充実

きめ細かな指導体制の構築も試みられた。以前は藤本監督がほぼ一人で投手陣と野手陣の練習を見ていたが、2024年から専属の投手・野手コーチを設置。亜細亜大学の後輩で元広島東洋カープ投手の岩見優輝氏に声を掛けると、コーチ就任を快諾された。野手コーチにはOBで社会人野球で活躍した林和宏氏を招いた。

これらの取り組みが実を結び、2025年夏の広島大会では準優勝を達成。同年秋の県大会でも準優勝し、進んだ中国地区大会で優勝を果たして、選抜大会出場権を獲得した。藤本監督は、「OBや学校、保護者も含めたオール崇徳でもう一度甲子園に出たいとの思いが結果となりました。皆さんの思いを背負って戦いたいです」と力を込める。目指すのは2度目の頂点だ。

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