中日ドラゴンズ鵜飼航丞が練習試合で2安打「ロマン砲卒業」宣言
中日ドラゴンズの春季キャンプは11日、沖縄・宜野湾で今季初の対外試合となるDeNA戦練習試合を行い、2―10で敗れた。試合では「4番・左翼」で先発出場した鵜飼航丞が適時打を含む2安打を放ち、存在感を示した。
鵜飼が同点打で4番起用に応える
3回表2死三塁のチャンスで、鵜飼は右下手投げの中川颯から2球目の内角低め変化球を左前へ運び、同点打を記録した。持ち前の力強い放物線ではないものの、しぶとく変化球に食らいついた打撃が光った。鵜飼は「最初のストライクから積極的に狙おうと思った。引っかけずに打てて良かった」と振り返り、6回にも初球を右前打にするなど、初の対外試合で2安打をマーク。4番起用に応える形となった。
大卒5年目となる26歳の鵜飼は、フリー打撃で見せる規格外のパワーが持ち味だが、外野手では岡林や細川、上林が台頭する中、59試合で4本塁打を放った1年目の数字を超えられていない。このオフは体幹トレーニングを強化し、打撃のタイミングの取り方も工夫を重ねてきた。
「ロマン砲卒業」を宣言し結果で示す決意
北谷スタートのキャンプでは、チャンスを逃すまいと初球や最初のストライクから積極的に狙う姿勢を貫く鵜飼。マイクを使った円陣のスピーチでは「ロマン砲と呼ばれるのを卒業する」と宣言し、「コーチ陣に『いいぞ』と使ってもらった中で結果を出せず、裏切る形になった。それは今年で終わりにしようと思っている」と言い切った。8日のシート打撃ではチーム1号となる本塁打も放っており、確かな手応えを感じている。
一方的に敗れた練習試合での鵜飼の奮闘について、井上監督は「それがアピールということ。試合が進むにつれ、結果を求められていく」と評価。試合後も北谷に戻って遅くまでバットを振った鵜飼は「長打力が持ち味だし、それがチームの力になると思う。アピールしていかないと」と意気込みを語り、実戦に主力がそろう前に自らの地位を固める決意を示した。
新人野手3人が続々と初ヒットを記録
一方、大味となった試合展開の中では新人野手3人の奮闘もきらりと光った。0―2の3回1死二塁、ドラフト5位の新保(東北福祉大)が中越え三塁打を放ち、今季初の対外試合でチーム初打点を記録。松中打撃統括コーチから低めを狙えとの指示が出ていたといい、「素直にバットが出た」と納得の表情を見せた。
この回は1死からドラフト6位の花田(東洋大)が左中間を破る二塁打で好機を演出。続く新保の当たりで生還した花田は「昨日、冗談半分で『二人で初回に1点を取ろう』と言っていた。初回ではなかったが、取れたのはうれしかった」と笑顔を見せた。
7回には育成ドラフト3位の三上(独立リーグ愛媛)も途中出場で中前打を放ち、新人3選手がそろって初ヒットを記録する快挙となった。キャンプでは花田とともに1軍の北谷で過ごす新保は「課題は打撃。もっとバットを振らないといけない」とこの日の快音にも気を緩めず、開幕1軍入りに向けたアピールを続けていく姿勢を強調した。
北谷ではシート打撃も実施
同日、北谷ではシート打撃が行われ、アブレウ、橋本、勝野が登板。田中が橋本から左翼へ本塁打を放つなど、投打にわたる調整が進められた。天候は曇りで最高気温19度と、春季キャンプに適したコンディションとなった。
中日ドラゴンズは今後も沖縄でのキャンプを継続し、実戦を通じて選手の調整と戦力の構築を図っていく。鵜飼をはじめとする若手選手の成長が、今季のチーム戦力にどのような影響を与えるか注目が集まる。