東京都のドクターヘリ、4月から一時休止へ 事業者確保難航で救急医療に懸念
東京都ドクターヘリ4月から一時休止 事業者確保難航 (27.02.2026)

東京都のドクターヘリ、4月から一時休止へ 事業者確保難航で救急医療に懸念

東京都は27日、2022年3月末に開始したドクターヘリ運航事業について、新年度の4月以降、運航を一時休止すると正式に発表しました。整備士不足などの理由により、新たな運航事業者の確保が困難な状況が続いているためです。都救急災害医療課は「できるだけ早く再開できるようにしたい」と述べ、消防機関や救急医療機関との連携強化を図るとしています。

運航休止の背景と影響範囲

ドクターヘリは、脳卒中や大けがなど、救命に一刻を争う重篤な患者を対象に、医師らが治療を施しながら医療機関へ搬送する重要な役割を担っています。出動地域は都内全域とされていますが、実質的には山間部などを抱える多摩地域の13市3町1村を中心に、1機が運用されています。島しょ部については、消防ヘリが活用されているため、対象外となっています。

都によると、ドクターヘリによる患者搬送実績は、2023年度が306人、2024年度が341人に上り、地域医療において不可欠な存在となっています。しかし、事業開始当初から杏林大学医学部付属病院と協定を結び、同病院が学校法人ヒラタ学園に運航を委託してきたものの、本年度末で契約が終了します。

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事業者確保の難しさと休止中の対応策

都は新年度から、直接ヘリの運航事業者と契約するよう事業枠組みを見直すことを決定しましたが、機体や整備士、操縦士の確保が難しいなどの課題が浮上。現時点では新たな事業者が見つかっていない状況です。本年度においても、ヒラタ学園の整備士不足により、運航休止日が頻発しており、昨年8月から今月までの間、ほぼ毎月5~8日運航できていませんでした。さらに、3月には同学園から休止日が17日に上るとの連絡があったことも明らかになりました。

都は新年度予算案に4億8000万円を計上し、運航再開に向けた取り組みを継続するとしています。休止期間中は、消防ヘリの出動協力を依頼するほか、陸路での迅速な搬送を実現するため、救命救急センターに対してドクターカーの運用範囲拡大を要請する方針です。同課の担当者は「救急救命に影響が出ないようにしたい」と強調し、地域住民の安全確保に努めると述べています。

今後の展望と課題

この一時休止は、東京都の救急医療体制に大きな影響を与える可能性があります。特に多摩地域のような山間部では、ドクターヘリの存在が命綱となってきただけに、早期の事業再開が強く求められています。都は、事業者確保の難しさを乗り越え、安定した運航体制を構築することが急務です。

地域医療を支えるインフラとしてのドクターヘリの重要性を再認識させられる事態となり、今後の対応が注目されます。都民の安全と健康を守るため、迅速かつ効果的な対策が期待されています。

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