ベトナム人男性の300万円窃盗事件、山形地裁が無罪判決「故意の証明なし」
ベトナム人男性300万円窃盗無罪 山形地裁が故意認めず (24.03.2026)

ベトナム人男性の300万円窃盗事件で無罪判決 山形地裁が「故意の証明なし」と判断

他人名義のキャッシュカードを使用してATMから合計300万円を引き出したとして窃盗罪に問われていたベトナム国籍の男性被告(36歳)に対し、山形地方裁判所は2026年3月24日、「犯罪の証明がない」として無罪判決を言い渡しました。検察側が求刑していた懲役3年は退けられる形となりました。

検察の主張と裁判官の判断

検察側は、被告が不正に入手したキャッシュカードを利用して現金を引き出した事実は明らかだと強く主張しました。これに対し、島田壮一郎裁判官は判決文の中で「使用されたカードは詐欺などの犯罪目的で作成されたものと認められる」との見解を示しました。

しかし裁判官は、被告が「知人からの依頼で現金を引き出しただけだ」と弁解している点について、検察側がこの主張を完全に否定する証拠を提示できなかったと指摘。「窃盗を行う故意があったことについては、合理的な疑いを差し挟む余地が残っている」と述べ、無罪判決の理由を詳細に説明しました。

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事件の経緯と背景

男性被告は、2025年3月に大阪市内の3か所のATMから現金を引き出した容疑で、同年12月に窃盗罪で正式に起訴されていました。裁判では、カードの不正入手経路や現金引き出し時の状況などが詳細に審理されましたが、最終的に故意の立証が不十分と判断されました。

この判決は、刑事事件における故意の立証責任の重要性を改めて浮き彫りにしたケースとして注目されます。特に外国人被告が関与する事件において、言語の壁や文化の違いが証拠評価にどのように影響するかについて、今後の司法実務に一石を投じる可能性があります。

判決後、被告側弁護団は「適切な判断が示された」と評価する一方、検察側は判決内容を精査した上で対応を検討する方針を示しています。この事件は、キャッシュカードをめぐる不正利用が増加する現代社会において、法的責任の所在をどこまで明確に立証できるかという課題も提示しています。

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