日本最南端スキー場、気候変動で営業期間短縮 入場者目標の半分に届かず
宮崎県五ヶ瀬町にある日本最南端のスキー場「五ヶ瀬ハイランドスキー場」が、今季の営業を予定より前倒しして終了した。当初は3月中旬までの営業を計画していたが、気温の上昇や降雨が続いたため、ゲレンデの維持が困難となり、2月27日に期間を短縮することを余儀なくされた。この影響で、入場者数は昨季を約4000人下回る1万5345人となり、目標の3万人の半分にとどまった。
気候変動がゲレンデ維持に深刻な影響
運営会社の第3セクター・五ヶ瀬ハイランド(社長=小迫幸弘・五ヶ瀬町長)によると、今季はパラダイスコース(延長1000メートル)のうち、500メートル区間のみを開放して昨年12月19日に営業を開始した。例年であれば、同コースは1月中旬までに全面開放されるが、今季は人工雪を作るための水が不足し、全面開放が1月末にずれ込んだという。この遅れが、営業全体のスケジュールに悪影響を及ぼした。
気温の上昇や降雨が頻発したことで、雪の状態が不安定になり、ゲレンデの質を保つことが難しくなった。運営側は、安全面を考慮し、早期の営業終了を決定した。小迫社長は、「気候変動の影響を強く感じるシーズンとなった。今後の対策を検討していく必要がある」とコメントしている。
入場者数の減少と地域経済への波及
入場者数が目標の半分に留まったことは、地域経済にも少なからぬ影響を与えている。五ヶ瀬ハイランドスキー場は、冬季の観光収入に大きく依存しており、入場者数の減少は、周辺の宿泊施設や飲食店の売上低下につながる可能性がある。地元関係者は、「気候変動への適応策が急務だ」と指摘する。
今後の展望として、運営会社は、人工雪製造設備の強化や、気候変動に強い新たな営業戦略の策定を検討している。また、スキー場以外のアトラクションを充実させることで、年間を通じた集客を目指す方針も示している。
この事例は、気候変動がスポーツや観光産業に与える影響を浮き彫りにしており、全国のスキー場関係者からも注目を集めている。五ヶ瀬ハイランドスキー場の取り組みが、今後の気候変動対策のモデルケースとなるか、その動向が注視される。



