「悪童」変貌させた米国流、時短の新ルール サッカーW杯への影響
「悪童」変貌させた米国流、時短の新ルール W杯影響

2026年6月12日、サッカーワールドカップ(W杯)北中米大会が開幕する。今回の大会は、新たな競技規則のもとで行われる。新ルールの下では、時間稼ぎが減り、攻守の切り替えがめまぐるしくなると予想される。ファンやサポーターも早期の慣れが必要だ。

キーワードは「5秒」「10秒」「1分」

新ルールの核心は「5秒」「10秒」「1分」の3つの数字に集約される。

スローインでは、両手で頭の上からボールを投げ入れてプレーを再開する際、主審が5秒のカウントダウンを行う。この時間内に実行できなければ、相手ボールのスローインとなる。ゴールキックも同様に、5秒以内にプレーを再開しないと相手のコーナーキックに切り替わる。

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「10秒」に関しては、象徴的なエピソードがある。2025年11月、アテネで開催された世界リーグ協会の年次総会では、欧州やアジア、北中米など世界40カ国のプロリーグや国際サッカー連盟(FIFA)関係者が集まった。この会議で、北米プロリーグ・メジャーリーグサッカー(MLS)の代表者が2つの映像を紹介した。

1つ目は、元ウルグアイ代表FWスアレス(インテル・マイアミ)がピッチからゆっくり歩いて交代するシーン。約2分を要していた。スアレスは過去に選手にかみついたり、悪質な反則行為を繰り返すなど、物議を醸してきた選手だ。2つ目は、そのスアレスが新ルールのもとで迅速に交代する姿で、わずか10秒で完了した。

この新ルールは、米国流のスピード重視のアプローチを反映している。MLSは以前から時間稼ぎを減らす取り組みを進めており、その成果が国際ルールに取り入れられた形だ。

W杯への影響

新ルールの導入により、試合のテンポは大幅に向上すると見られる。特に、スローインやゴールキックの迅速な再開は、守備側の陣形を整える時間を削減し、攻撃側に有利に働く可能性がある。また、選手交代も1分以内に完了する必要があるため、ベンチワークの重要性が増す。

日本代表の森保一監督は、アイスランド戦の前半で新ルールへの対応を試みていた。今後のW杯本番では、各国が新ルールにどう適応するかが勝敗を分ける鍵となりそうだ。

新ルールは、試合の流れをよりダイナミックにし、観客にとって魅力的な展開を生むと期待される。一方で、選手や監督には素早い判断と実行力が求められる。ファンも、新たなリズムに早く慣れることが楽しみ方の一つになるだろう。

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