兵庫高吹奏楽部が創部70周年 神戸文化ホールで最後の記念演奏会
兵庫県立兵庫高校(神戸市長田区)の吹奏楽部が、創部70周年を記念した演奏会を3月29日に開催する。部員とOB約320人が、県内の高校として初めて全国大会に出場した1974年に演奏した曲を、同じ神戸文化ホール(同市中央区)で、同じ指揮者と共に再現する。このホールは2028年度に三宮駅前に新たに整備されることが決まっており、「聖地」での最後の集いとなる。
創部から全国大会初出場までの歩み
同校の吹奏楽部は、1956年に8人のブラスバンドとして始動し、1965年に吹奏楽部に発展した。「人間は尊重せよ。だが音楽には妥協はない」などのスローガンを掲げ、演奏活動を続けてきた。1971年には、後に県吹奏楽連盟理事長も務めた吉永陽一さん(79)が顧問に着任。1974年、全日本吹奏楽コンクールの関西大会で、天理高や大阪府立淀川工業高(現・淀川工科高)といった強豪校と並び、県勢初の全国大会出場を果たした。
「聖地」神戸文化ホールでの感動
全国大会は、前年に開館したばかりの神戸文化ホールが会場となり、作曲家の芥川也寸志氏や指揮者の汐澤安彦氏らが審査員を務めた。兵庫高は銀賞に終わったが、出場したOBの大橋一夫さん(69)は「1音目からよく響いて感動したのを覚えている。とにかく地元の新しいホールで吹けることがうれしかった」と振り返る。この経験が、部員やOBにとっての「聖地」としての思い出を深めている。
記念演奏会の見どころ
記念演奏会では、1974年に演奏した「朝鮮民謡の主題による変奏曲」を披露する。卒業後に初めて楽器を手にする仲間もいるという。大橋さんは「失敗したことも含めて、当時を思い出しながら、思いっきり吹きたい」と笑顔で語る。
今月上旬に行われた練習には、OB約40人が参加。1976年に誕生したOB楽団で活動を続ける伊野達徳さん(42)が「裏拍を感じて」などと指導し、生き生きとした音が響き渡った。
演奏会では、以下の曲目が予定されている:
- ショスタコービッチの「祝典序曲」
- 米国の作曲家リードの「エルサレム 讃歌」
「エルサレム 讃歌」はオーケストラピットも使用し、約200人で演奏される。伊野さんは「『今しかない』と、多くの人が集まってくれた。一生懸命に取り組む音楽を届けたい。あらゆる世代、多様な背景を持つ人たちが奏でる音を聴き、何か感じ取ってもらえたら」と意気込みを語った。
演奏会の詳細
演奏会は午後1時30分開演。入場は無料だが、事前申し込みが必要。問い合わせはconcert@hyogobrass.orgまで。



