中津大神宮で「鶏供養」が執り行われ、唐揚げ16店が鶏への感謝を表明
大分県中津市において、唐揚げ店16店舗で構成される「聖地中津からあげの会」は、3月5日に同市二ノ丁の中津大神宮で「鶏供養」を実施しました。この行事は、食材として提供されている鶏に対する深い感謝の念を捧げることを目的としており、毎年この時期に恒例となっています。
神前に奉納された約7キロの唐揚げと厳かな儀式
各店舗から持ち寄られた唐揚げは、合計で約7キロ(約200個)に及び、神前に丁重に奉納されました。長谷川保則宮司(73歳)が祝詞を奏上し、続いて各店主が玉串をささげるなど、厳かな雰囲気の中で儀式が進められました。この光景は、地域の伝統と食文化が融合した貴重な瞬間として、参列者に深い印象を残しました。
中津市には、同会に加盟していない店舗も含めると40店舗以上の唐揚げ店が存在し、その数はコンビニエンスストアを上回るほどです。このことから、同市が「唐揚げの聖地」として知られる理由が窺えます。
原材料価格の高騰に直面しながらも、地域への愛着を語る会長
井上政彦会長(53歳)は、儀式後のインタビューで、原材料の仕入れ価格が上昇している状況について言及しました。それにもかかわらず、会員の店主たちは値上げを避け、品質を維持するために努力を続けていると説明しました。さらに、「円高を祈った」と語り、経済的な課題に対する切実な願いを表明しました。
井上会長は、「店ごとに味が異なる唐揚げを、ぜひ中津へ食べに来て、応援してほしい」と呼びかけ、地域の活性化と観光促進への期待を込めました。このメッセージは、地元経済を支える小規模事業者たちの熱意を反映しています。
今後のイベントにも注目が集まる
また、同会は3月15日に道の駅なかつで「第2回からあげマルシェ」を開催する予定です。このイベントでは、5店舗が出店し、餅まきも行われるなど、家族連れや観光客に向けた楽しい企画が目白押しです。これにより、中津市の唐揚げ文化がさらに広く認知されることが期待されます。
この「鶏供養」は、単なる宗教儀式ではなく、食の持つ文化的・社会的な意義を再確認する機会として、地域コミュニティの結束を強める役割を果たしています。中津市の唐揚げ店たちが、伝統を守りながらも新たな挑戦を続ける姿は、日本の地方創生の一例として注目に値します。



