高木美帆、ラスト一周の課題で金メダルに届かず ミラノ・コルティナ五輪女子1500メートル
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックは20日、スピードスケート女子1500メートルが行われ、高木美帆選手(TOKIOインカラミ)は1分54秒865で6位となり、メダル獲得を逃しました。佐藤綾乃選手(ANA)は1分58秒36で22位、堀川桃香選手(富士急)は1分59秒33で26位でした。優勝はアントワネット・ライプマ選手(オランダ)で、タイムは1分54秒09でした。
固い表情でタイムを見つめる高木選手
レース後、高木選手は大型ビジョンに表示されたタイムを固い表情で見つめ、「ああそうか……」と呟きました。金メダルにこだわってきた種目での6位という結果に、ともに戦ってきたヨハン・デビッドコーチに迎えられると、感情がこみ上げて抑えきれませんでした。
高木選手は「私ができるのは攻めること。攻めていきたい」と語り、レース前半はスピードに乗り、金メダルも狙えるペースを刻みました。しかし、課題としてきたラスト一周で、「そこだけが詰め切れなかった」と振り返り、動きが明らかに鈍くなり、順位を大きく下げる結果となりました。
北京大会後の模索とプライド
北京冬季オリンピックでは4個のメダルを獲得し、「やり切った」という思いから引退も考えた高木選手ですが、改めて考えると「最後にあるのが五輪」という思いが強まりました。世界記録を持つ1500メートルの金メダルはまだ手にしておらず、多くを語らず偉業を達成してきた彼女ですが、「ミラノでの金」だけは公言してきました。
勝つために自らチームを編成するなど努力を重ねてきましたが、持ち味だった終盤の強さが消え、「迷子」と語るほど模索が続きました。資金繰りなど競技外の課題にも頭を悩ませてきましたが、「どんなにしんどくても気持ちをつなぎとめたのは1500メートル」と語り、スピードと持久力が求められるこの難しい種目で最高の滑りを目指すことが、高木選手のプライドでした。
今大会の結果と複雑な思い
今大会では銅メダルを3つ獲得し、五輪でのメダル獲得数を10個に伸ばしました。本命種目でも攻めのレースを貫きましたが、最も欲しかった金メダルは遠のいてしまいました。
高木選手は「頑張ったなと思う部分もあり、頑張ったで終わらせたくない気持ちも。難しいですね。難しい」と語り、心の整理が付かず、今の思いを表現する言葉はまだ見つかっていません。ラスト一周での失速が金メダルへの道を阻み、複雑な感情が残る結果となりました。



