総務省の有識者会議は2日、子どものSNS利用に関する保護策の報告書案をまとめた。SNS事業者に対し、利用者の年齢確認を厳格化するよう求めるべきだと指摘する一方、オーストラリアなどで導入されている一律の年齢制限については「望ましくない」とし、今後の法令改正で導入が見送られる公算が大きくなった。
報告書案の概要
2日の会合で報告書案は大筋で了承された。総務省はこども家庭庁と連携し、ネット上の有害情報から子どもを守る「青少年インターネット環境整備法」の改正を年内にも判断する。
SNSの年齢制限の現状
「インスタグラム」「ティックトック」などの大手SNSサービスは、利用規約で12~13歳未満の利用を制限している。しかし、多くの場合は生年月日の自己申告で利用可能であり、年齢を偽って使う子どもも少なくないとみられている。
厳格化の方向性
報告書案では「年齢確認の厳格化を検討すべきだ」と明記。一方、具体的な確認方法や義務化には踏み込まず、「プライバシーやセキュリティーを考慮し、実現可能な技術・仕組みによる方法を検討すべきだ」との表現にとどめた。
事業者への要請
事業者に対し、提供するSNSサービスのリスクを評価するとともに、機能制限などの措置を講じ、公表を求めるべきだとも明記した。
一律年齢制限への慎重姿勢
一律の年齢制限については、SNSが子どもの交流や自己表現の手段となっており、サービスごとに内容も異なることを踏まえ、「望ましくない」と慎重な姿勢を示した。
世界的な規制の動き
SNSの普及に伴い、子どもが性被害などの犯罪やオンラインでのいじめなどに巻き込まれる事例が増えている。子どものSNS利用を規制する動きは世界的に強まっており、5月の先進7か国(G7)デジタル・技術相会合では「実効性ある利用者の年齢確認」など7項目を事業者に求める共通原則に合意した。



