坂本花織、世界選手権で有終の美 4度目の優勝に感涙
プラハで開催されたフィギュアスケート世界選手権女子フリーで、坂本花織が4度目の優勝を果たした。現役生活の終わりを告げる演技を終え、リンク上で涙を流した坂本は、「終わり良ければ全て良しです」と感慨深げに語った。
精度の高い演技で頂点に立つ
ミラノ・コルティナ五輪銀メダリストの坂本花織(シスメックス)は、27日の女子フリーで安定した演技を披露。大技を狙わず、一つ一つの技の精度を高める戦略で、主に芸術面を評価するプログラム構成点では全3項目で9点台後半を記録した。
特に、ミラノ・コルティナ五輪でミスが出た3回転のフリップ―トウループの連続ジャンプを鮮やかに決め、会場から大きな喝采を浴びた。伸びやかなリンクの疾走と表現力の高さが評価され、集大成となるこの日を飾る結果となった。
苦悩を乗り越えた競技人生
坂本は4歳でスケートを始め、五輪で計4個のメダルを獲得しているが、順風満帆な競技人生ではなかった。シニア1季目に出場した2018年平昌五輪では、「なんで坂本が出るんだと言われたくなかった」という思いで臨み、6位入賞を果たした。
その後、4回転を跳ぶロシア勢が国際大会を席巻する中、下半身や体幹の強化、表現力の向上に努めた。2022年北京五輪では、「自分も頑張ればメダリストになれるという気づきを与えてもらえた」と振り返り、技術と芸術性の両面で成長を遂げてきた。
千葉百音が2位入賞
一方、千葉百音(木下グループ)はフリーで2位の150.02点をマークし、合計228.47点で2位に入った。ミラノ・コルティナ五輪で4位に終わったが、「自分を信じて頑張り続けてきたかいのある演技ができた」とコメント。中井亜美(TOKIOインカラミ)は9位となった。
また、アイスダンスのリズムダンスでは、吉田唄菜と森田真沙也組(木下アカデミー)が15位で、28日のフリーに進出を決めた。
引退を控えた心境
坂本は現役生活の終わりを告げるフィニッシュポーズをとり、目に涙を浮かべた。「五輪の頂点には届かなかったが、ここで金を取らないと満足できないと思い、それを果たせた」と語り、うれし涙で競技リンクに別れを告げた。
この優勝は、苦悩と努力を重ねてきた坂本のキャリアにふさわしい有終の美となった。フィギュアスケート界に大きな足跡を残し、ファンや関係者から祝福の声が寄せられている。



