苦い記憶を振り払い、五輪舞台で輝いた連続3回転ジャンプ
2026年2月20日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックのフィギュアスケート女子シングル・フリーで、千葉百音選手が見事な演技を披露しました。20歳で初めての五輪舞台に立った千葉選手は、最終的に4位入賞という栄誉を手にしました。
過去の失敗を乗り越えた決意のジャンプ
演技の冒頭、フリップ―トーループの連続3回転ジャンプを無難にまとめた千葉選手にとって、次の二つのジャンプには特別な思いがありました。3回転ルッツと3回転サルコーです。昨年のグランプリファイナルでは、この二つのジャンプでともに転倒するという苦い経験をしていました。
「今後の戒めにして、二度とこんな過ちは犯さない」と、演技直後に誓った千葉選手。その言葉通り、五輪の大舞台で見事にジャンプを成功させました。緊張が押し寄せる中、苦手意識があった二つのジャンプを乗り越えた瞬間でした。
ショートプログラム4位からの逆襲
千葉選手はショートプログラムを4位で折り返し、メダル獲得の可能性が現実味を帯びていました。フリーでは、143・88点という自己ベストの144・94点に遜色ないスコアを記録。最終組の3番目に滑り、アンバー・グレン選手(米国)をかわして一時トップに立ちました。
演技後半も大きなミスなく滑り終えると、自らを納得させるように小さく何度もうなずく姿が見られました。最終的にはショートプログラムの上位3人に抜かれましたが、4位入賞という立派な成績を収めました。
羽生結弦選手との深い縁
千葉百音選手は、尊敬してやまない羽生結弦選手と同じ宮城県の出身です。羽生選手が初出場で金メダルに輝いた2014年ソチ五輪での滑りは、強く印象に残っていると語っています。
偶然にも、この夜のフリーで千葉選手が滑った演目は、羽生選手がソチ五輪で披露した「ロミオとジュリエット」でした。閉会式が行われるベローナを舞台とした楽曲だけに、イタリアの観客にもなじみ深く、スタンドから温かい拍手が聞こえました。
千葉選手の演技は、過去の失敗を乗り越える強い意志と、先輩選手への敬意が込められたものでした。20歳の若きスケーターが、五輪という最高の舞台で自らの成長を見せつける滑りとなりました。



