吉田雪乃、初めてのオリンピックで13位 フライング判定がレースに影を落とす
2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックのスピードスケート女子500メートルで、メダル候補として期待を集めていた吉田雪乃選手(23)が、初めての五輪舞台で13位という結果に終わりました。レースは、経験したことのない形のフライング判定から始まり、その後の展開でも気持ちの乱れが影響し、実力を十分に発揮できないままゴールを迎えました。
スタートでの判定がレースの流れを変える
吉田選手は、スタートの構えが遅いという珍しいフライング判定を受け、仕切り直しを余儀なくされました。号砲が鳴った後も、そのショックから立ち直れず、焦りから何カ所かつまずく場面が目立ちました。この結果、転倒せずに完走したレースとしては今シーズン最低の順位となり、本人にとっては悔しい結末となりました。
吉田選手はこれまで、「スケートが大嫌い」と公言してきましたが、盛岡工業高校時代の恩師である植津悦典さん(45)への恩返しを胸に、厳しい練習に耐えてきました。ワールドカップでは昨シーズンに初優勝を果たし、通算3勝を挙げるなど、表彰台を狙える実力を見せてきました。今回の五輪では、メダル獲得を目指してミラノに乗り込みましたが、思うような結果は得られませんでした。
清水宏保氏が語るレースの様子と今後の展望
アドバイザーとして吉田選手の指導に関わってきた清水宏保氏は、取材ゾーンで泣き崩れる吉田選手の姿を見て、声をかけられないほど衝撃を受けたと語ります。清水氏は、吉田選手が登場するまでの14組が非常に長く感じられ、レースでは最初の50メートルでバランスを崩したことに悔しさを感じたと述べています。普段はそうした失敗をしないことが長所の選手だけに、五輪という舞台の重圧が影響した可能性を指摘しました。
吉田選手は、メダル獲得を機に引退するつもりでしたが、この結果を受けて「このままで終われないので前を向いていかないといけない」と涙をぬぐいながら雪辱を誓いました。清水氏は、五輪が普段の国際大会とは異なるプレッシャーや環境をもたらすことを強調し、今回の経験が今後の成長につながる伸びしろとして捉えられるべきだとコメントしています。
このレースは、吉田選手にとって初めてのオリンピックとして、多くの洗礼を受ける機会となりました。フライング判定や気持ちの乱れといった課題が浮き彫りになった一方で、恩師への思いや練習への取り組み姿勢は、今後の競技生活における強固な基盤となっています。清水氏は、吉田選手がこの経験を糧に、さらなる高みを目指して前進することを期待しており、ファンや関係者もその復活を待ち望んでいます。