スマホで遠隔操作の釣り、釣果を発送する新サービス
オンラインで遊漁券を購入できるアプリを提供するIT企業「フィッシュパス」(福井県坂井市)は、県外企業と共同で、スマートフォンを使って遠隔で釣りを楽しめるサービスの開発に乗り出した。利用者は釣り場に設置された釣り竿をスマホで操作し、釣った魚は自宅に配送される。来年にもデモ機を製作し、事業化を目指す。
フィッシュパスは2016年に西村成弘社長(50)が設立。デジタル技術を駆使し、漁協のIT化支援などに取り組んでいる。遊漁券アプリにより、釣具店で紙の券を購入していた釣り人が簡単に購入できるようになり、各漁協の収入増につながった。提携する漁協数は北海道から九州まで300を超える。
今回、フィッシュパスが中心となり、各漁協とも連携。ゲーム設計の「DEA」(東京)、遠隔操作技術の開発を手掛ける「リタ・テクノロジー」(同)、水産資源の物流管理を担う「UTRコーポレーション」(静岡)と共同で、「遠隔釣り堀プロジェクト」として事業を進めている。
プロジェクトでは、市販の釣り具にセンサーやカメラを取り付け、スマホで遠隔操作する。釣り上げる際の「魚の引き」もスマホで体感できるようにする。実際の釣り場では、現地担当者が釣った魚を回収し、下処理などを施した上で利用者へ「釣果」を発送する。
西村社長は「単なる魚の通販ではなく、自分で釣った魚が届くという体験の価値は売りとなる」と強調する。
来年1月にも、ニジマスやヤマメの釣り堀を利用してデモ機を作る予定。釣り場として、ワカサギのいる湖も想定しており、将来的には海外の河川なども視野に入れている。
フィッシュパスは、サービス利用料や遊漁券の収入の一部を河川の環境整備などに還元していく方針だ。西村社長は「河川が持つ可能性を最大化し、世界に類を見ない新たなエンターテインメントに進化させ、釣り業界に貢献したい」と話している。



