香川県、新たに約3800か所の土砂災害危険箇所を抽出し公表
香川県は、県内で新たに土砂災害が発生するおそれのある箇所として、計約3800か所を抽出しました。この地図データは、県河川砂防課のホームページで3月25日に公開され、市町ごとに詳細が記されています。県は今年度から現地調査を実施し、順次、土砂災害警戒区域や特別警戒区域の指定を進めていく方針です。ただし、指定には時間がかかるため、周辺住民にリスクを伝え、日頃の災害への備えを意識してもらうことを目的として、早期に公表されました。
土砂災害防止法に基づく指定の現状
土砂災害防止法に基づき、各都道府県は土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域を指定しています。警戒区域では、市町村による避難体制の整備や避難確保計画の作成が義務づけられます。一方、特別警戒区域では、特定開発行為の制限や建築物の構造規制などが実施されます。香川県内では、これまでに警戒区域が8038か所、特別警戒区域が6612か所(2026年3月現在)指定されており、防災対策が進められています。
国指針の変更と高精度地形データの活用
2019年の東日本台風などで、警戒区域外での土砂災害が発生したことを受け、国は土砂災害防止対策基本指針を変更しました。これにより、航空写真測量による地形図から、より高精度の地形情報を用いて災害発生のおそれのある箇所を抽出するよう、都道府県に要請がなされました。香川県は2022年度から調査を開始し、「土石流」のおそれが952か所、「急傾斜地の崩壊」のおそれが2832か所の、合計3784か所を抽出しました。
公表地図の詳細と抽出条件
公表された地図では、土石流危険箇所は青色の線で囲まれ、急傾斜地の崩壊危険箇所は濃いピンク色の線で示されています。主な抽出条件は以下の通りです。
- 土石流: 土地の勾配が2度以上
- 急傾斜地の崩壊: 高さ5メートル以上で傾斜度30度以上
これらの条件を満たし、住宅などが立地する場所が抽出対象となりました。地域によっては、既存の警戒区域や特別警戒区域と重なる箇所もあります。
県の見解と住民への呼びかけ
県河川砂防課は、「抽出箇所は地形データを基に機械的に設定しています。このため、現地調査の結果によって、範囲が大きく変わったり、指定がされなくなったりするケースも想定されます。しかし、周辺住民の皆さんには、この情報を参考に、災害への備えを意識していただければと思います」と述べています。公表を通じて、住民の防災意識の向上を図ることが狙いです。



