北海道のヒグマ捕獲数が過去最多を記録、10カ月で初の2000頭超え
北海道は2月25日、昨年4月から今年1月までの10カ月間に道内で捕獲されたヒグマが2013頭(速報値)に達したと発表しました。この数値は、過去最多だった2023年度の年間捕獲数1804頭を既に上回り、初めて2000頭を突破した記録的な数字となっています。
捕獲数増加の背景と要因
道ヒグマ対策室によると、今回の捕獲数増加の主な要因は、ドングリなどの自然の実りが悪かったことが挙げられています。食料不足により、ヒグマが市街地や住宅地への出没を繰り返した結果、捕獲数が急増したとみられています。
今回発表された捕獲数は、道の許可を得て猟銃やわなを使用して殺処分された個体から算出されたものです。2月から3月分の追加報告などを加えた2025年度の年間確定値は、今年の秋頃にまとまる見通しとなっています。
相次ぐヒグマによる被害と対策
北海道では昨年、ヒグマによる深刻な被害が相次ぎました。具体的な事例としては以下の通りです。
- 2025年7月:福島町で新聞配達員がヒグマに襲撃され死亡
- 2025年8月:知床・羅臼岳で登山者がヒグマに襲われて死亡
- 2025年10月:札幌市で自治体判断による「緊急銃猟」が実施され、ヒグマが初めて駆除
特に札幌市での「緊急銃猟」は、市街地でのヒグマ目撃が相次いだことを受けて実施されたもので、住民の安全確保に向けた緊急措置として注目を集めました。
自然環境と人間社会の共存に向けた課題
ヒグマ捕獲数の急増は、自然環境の変化が野生動物の行動に与える影響を浮き彫りにしています。ドングリなどの食料不足が続けば、今後も市街地への出没リスクが高まる可能性があります。
北海道では、ヒグマ対策室を中心に、予防的な対策の強化や住民への注意喚起を進めています。しかし、自然環境と人間社会の共存をどのように実現していくかは、今後も重要な課題となりそうです。
今回のデータは、野生動物管理の在り方について改めて考えるきっかけとなるでしょう。北海道全体で、持続可能な対策が求められています。



