奈良県内企業の高齢者雇用状況、70歳まで制度整備は36.9%で全国平均上回る
奈良労働局は、2025年6月1日時点における県内企業の高齢者雇用状況に関する調査結果を公表しました。その結果、70歳まで働ける制度を整えている企業の割合は36.9%となり、前年から変動はありませんでしたが、全国平均の34.8%を上回る数値となりました。一方、65歳まで働ける企業の割合は前年と同様に100%を維持しています。
高年齢者雇用安定法の改正と企業の対応
高年齢者雇用安定法は、65歳までの希望者に対する雇用を義務付けており、2021年の改正により、70歳までの就業機会の確保が努力義務とされました。この法改正を背景に、企業側の対応が進められています。
今回の調査は、常時雇用の労働者が21人以上300人以下の中小企業1,550社と、301人以上の大企業75社、合計1,625社からの回答を集計したものです。70歳まで働ける措置を講じていた企業は前年と同じ599社で、内訳として中小企業は37.4%(580社)、大企業は25.3%(19社)となりました。中小企業は前年比で0.3ポイントの微減、大企業は4.0ポイントの増加を示しています。
具体的な措置の内訳と今後の取り組み
70歳までの雇用措置の内容を詳細に見ると、継続雇用制度の導入が31.0%(504社)と最も多く、次いで定年制の廃止が3.4%(56社)、定年の引き上げが2.3%(38社)などとなっています。これらの措置は、高齢者が長く働き続けられる環境づくりを反映したものです。
奈良労働局は、「生涯現役で働ける社会の実現に向け、措置を講じていない企業に対しては、計画的かつ重点的な個別指導を実施していく」と表明しています。この方針は、高齢者雇用のさらなる促進を目指す取り組みとして注目されます。
全体として、奈良県内では高齢者雇用に関する制度整備が一定程度進んでおり、特に中小企業での取り組みが比較的高い水準を維持していることが特徴です。今後の動向に注目が集まります。



