群馬県内企業の賃上げ動向、依然として高水準を維持
民間信用調査会社の帝国データバンクが実施した2026年度の賃金動向調査によると、群馬県内企業の60.8%が賃上げを見込んでおり、56.6%が全社員の基本給を一律に引き上げるベースアップを行う予定であることが明らかになりました。これらの数値は前年度からそれぞれ6.6ポイント、5.0ポイント低下したものの、依然として高い水準を維持しています。
調査の詳細と回答状況
この調査は2026年1月下旬に群馬県内の435社を対象として実施され、166社から有効回答を得ました。調査結果は、県内企業の賃金政策の現状と課題を浮き彫りにしています。
賃上げの主な理由と背景
賃上げの理由を複数回答で尋ねたところ、以下のような結果となりました。
- 「労働力の定着・確保」が82.2%で最も多く、人手不足への対応が引き続き最大の要因となっています。
- 「従業員の生活を支えるため」が62.4%、「物価動向」が58.4%と続きました。
- 「最低賃金の改定」は27.7%で、過去最高を更新しています。
これらのデータから、企業が労働市場の競争力向上と従業員の生活支援を重視していることが伺えます。
企業規模と業種による格差が顕著
企業規模別では、従業員51~100人の企業で賃上げ見込みが86.4%と8割を超えた一方、5人以下の企業では42.5%にとどまり、規模間の格差が明確に表れています。業種別では、運輸・倉庫業が75.0%で最も高く、人手不足の影響が特に強い分野であることが示されました。
賃上げを見込まない企業の実態
一方で、賃上げを見込まない企業は16.3%であり、前年から4.7ポイント増加しています。その理由としては、「自社の業績低迷」が70.4%で突出しており、経済環境の厳しさが反映されています。
持続的な賃上げに向けた課題
帝国データバンク群馬支店は、調査結果を踏まえて次のように指摘しています。「企業が持続的な賃上げを実現するためには、付加価値の拡大と適切な価格転嫁を通じた利益の確保が、従来以上に重要となっています。」このコメントは、賃上げを支える経営基盤の強化が急務であることを示唆しています。
全体として、群馬県内企業の賃上げ意向は高いものの、企業規模や業種による差異が大きく、今後の経済動向と企業努力が鍵を握る状況です。



