京都放送がフリーランス法違反で公取委から勧告 115人に口頭のみの業務委託
公正取引委員会は3月31日、京都放送(京都市)がフリーランスの放送作家やタレントなどへの業務委託において、取引条件の明示に不備があったとして、フリーランス法違反を認定し、再発防止を求める勧告を出した。同法に基づくテレビ局への勧告はこれで2例目となる。
132人のフリーランスに不適切な取引条件の明示
公取委の調査によると、京都放送は2024年11月1日から2025年9月9日までの期間、放送作家や番組出演のタレント、スタイリストなど合計132人のフリーランスに対して業務委託を行っていた。しかし、契約の際に直ちに書面やメールで明示すべき報酬額や支払期日などの必要事項について、適切な対応が取られていなかった。
特に問題視されたのは、そのうち115人に対しては口頭による説明のみが行われ、一切の書面やメールによる明示がなかった点である。これはフリーランス法が定める取引条件の明確化義務に違反する行為と判断された。
67人からは事前合意なく振込手数料を差し引き
さらに、67人のフリーランスについては、事前の合意なく銀行口座への振込手数料を報酬から差し引いて支払っていたことも明らかになった。このような一方的な差し引きは、取引の透明性を損ない、フリーランスの権利を侵害する可能性があるとして、公取委は厳しく指摘している。
京都放送は京都市上京区に本社を置く放送局であり、今回の勧告を受けて、同社は再発防止策の策定と実施が求められることになる。公取委は、フリーランスとの取引においては、書面やメールによる明確な条件提示が不可欠であると強調し、他の事業者にも注意を呼びかけている。
フリーランス法は、フリーランスとして働く個人の取引条件の透明性を確保し、不当な取引を防止することを目的として制定された。今回の勧告は、同法の遵守が業界全体で徹底されるよう、強いメッセージを送るものとなった。



