東京都立大、入学金「二重払い」問題を改善へ 2027年度入学者から手続き見直し
都立大、入学金「二重払い」改善へ 2027年度入試から (24.03.2026)

都立大の入学金「二重払い」問題、2027年度入試から改善へ

東京都は、進学しない大学に入学金を支払う「二重払い」問題について、都立大学の受験生を対象に2027年度入学者から手続きを改善する方針を固めた。24日に開かれた都議会予算特別委員会で、佐藤智秀総務局長が都民ファーストの会の遠藤千尋議員への答弁で明らかにした。この問題は、経済的負担から若者の進路選択を狭める懸念が指摘されており、国も私立大学に対して負担軽減策の検討を求めている。

長年の慣行に変化の兆し

入学先を確保するため、先に合格した大学に入学金を支払う慣行は長年続いてきた。しかし、結果的にその大学に入学しなくても、基本的に入学金は返還されない。近年では物価高騰などの影響もあり、受験生や保護者から負担軽減を求める声が高まっている。

民間団体「入学金調査プロジェクト」が大学生1039人を対象に行った調査では、約4割が受験時に二重払いが生じないよう考慮したり、実際に負担したりしていたことが判明。このデータは、問題が広範に及んでいることを示唆している。

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都立大の現状と課題

東京都によると、都立大学は私立大学よりも入試時期が遅いため、入学金納付後の辞退は比較的少ない傾向にある。都立大の入学金は28万2千円で、都民は半額の14万1千円となっている。しかし、近年では私立大学が年度末に追加合格を出すケースも増えており、学部と大学院を合わせて毎年約20人が辞退しているという。

佐藤局長は委員会で「2027年度入学者の入試に向けて、都立大学で入学手続き後の他大学追加合格者への具体的な対応を検討する」と述べ、改善に向けた取り組みを約束した。

国の動きと法的背景

文部科学省は昨年6月、全国の私立大学に対して入学金の負担軽減策を検討するよう通知を出している。同省が昨年11月に実施した調査では、検討中を含めて何らかの対応を予定しているのは210校(全体の25%)だった一方、176校(21%)は負担軽減策を実施する予定がないと回答している。

法的には、最高裁判所が2006年の判決で、入学金は「大学に入学できる地位を取得するための対価」として大学側に返還義務はないと判断している。この判決が背景にあり、制度変更には慎重な議論が必要とされている。

東京都の今回の方針表明は、こうした状況の中、公的機関が率先して問題解決に乗り出す姿勢を示したものと言える。今後、具体的な改善策の内容が注目される。

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