ペアローン団信の落とし穴:パワーカップルが知るべき税金リスクと対策
ペアローン団信の落とし穴:税金リスクと対策

住宅高騰で増加するペアローン利用と団信の重要性

首都圏を中心とした住宅価格の高騰が続く中、共働きのパワーカップルが「ペアローン」を利用するケースが急増しています。特に東京23区では、2025年10月の新築マンション平均価格が1億5313万円に達し、1億円を大きく超える状況です。リクルートの調査によると、総年収1000万円以上の世帯で「世帯主と配偶者のペアローン」を選んだ割合は79%に上っており、住宅取得の主流となりつつあります。

ペアローンとは、夫婦がそれぞれ別々に金融機関と契約する住宅ローンのことで、収入に応じた借入が可能となり、合計でより多くの資金を調達できます。契約条件は個別に設定でき、住宅ローン控除も2人分適用可能ですが、事務手数料などの費用が二重にかかる点に注意が必要です。

ペアローン団信のメリットと仕組み

住宅ローン契約時には、契約者に万一の事態が生じた際に残債をゼロにする団体信用生命保険(団信)が一般的です。近年では、夫婦のどちらかが死亡または高度障害になった場合、両者の住宅ローン残債を一括でゼロにする「ペアローン団信」が登場しています。

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通常の団信では、亡くなった人の借入分のみが免除されますが、ペアローン団信では配偶者の残債も消滅します。これにより、残された家族は毎月の返済負担から解放され、経済的な安心を得られます。利用には金利上乗せによる保険料支払いが必要で、がん保障特約を追加できる場合もありますが、保険各社の審査を通過する必要があります。

注意すべき落とし穴:一時所得による税負担

一見便利なペアローン団信ですが、大きな落とし穴が存在します。それは、免除された「自分自身のローン残債額」が「一時所得」として扱われ、所得税と住民税の課税対象となる点です。

例えば、夫婦それぞれが年収1000万円で5000万円ずつのペアローンを組み、残債が4000万円の段階で夫が亡くなった場合を考えます。この時、妻の4000万円の残債が免除されると、この金額が一時所得とみなされます。計算式は以下の通りです。

  • 一時所得=(総収入金額-収入を得るための支出-特別控除50万円)×1/2

具体的には、保険料総額を差し引いた後、一時所得が1957万円と算出されるケースがあります。これに給与所得を加えた合計所得金額に基づき、所得税と住民税を計算すると、納税額が1000万円を超える可能性も生じます。この試算はあくまで一例ですが、高額な住宅を購入したパワーカップルほど税負担が大きくなりがちです。

対策と事前準備の重要性

ペアローン団信には、残債を一括でゼロにできる大きなメリットがありますが、税負担リスクを軽視できません。特に都心部の高価格住宅を購入する場合は、免除額に応じた税金が発生することを理解し、現金準備や生命保険の活用など、適切な対策を講じることが不可欠です。

ファイナンシャルプランナーの高山一恵氏は、パワーカップルに対し、ペアローン団信の利用前に税金面を含めた総合的な検討を推奨しています。住宅ローンアドバイザーなどの専門家に相談し、リスクを最小化する計画を立てることが賢明でしょう。

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