川崎の解体現場で重り落下事故、神奈川県警が元請け企業を家宅捜索
神奈川県警は14日、川崎市川崎区のJFEスチール東日本製鉄所敷地内で発生した大型クレーン解体作業中の重り落下事故に関し、作業の元請け企業である東亜建設工業(東京都新宿区)の横浜支店など関係先を対象に、業務上過失致死容疑で家宅捜索を開始した。この事故では作業員5人が転落し、うち3人が死亡、1人が行方不明となっている。
事故の詳細と捜査の進展
事故は今月、同製鉄所内で約500トンの大型クレーンの解体作業中に発生した。落下したのはクレーン突端に取り付けられていた鉄製円筒の中にコンクリートが充填された重りで、長さ約9メートル、直径6メートルという巨大なものだった。作業員5人は重りの上部から重さ約8.5トンの重機を用いて内部のコンクリートを掘削する作業に従事していた。
県警の捜査によれば、重りは内部のコンクリートを削って軽量化し、地上へ降ろす計画であったが、落下時点で約400トンあったとされる。重りの下には高さ約30メートルの「支保工」が設置されていたが、落下の衝撃で崩壊。重りは床面の鉄板を突き破り、行方不明者とともに海中へ転落したとみられている。
安全管理体制の焦点
東亜建設工業によると、作業員5人は安全確保のための命綱(ハーネス)を着用していた。しかし、ハーネスは通常、崩落などの危険がない場所に設置された親綱に接続される必要があるが、同社は事故現場で5人の親綱がどこに結ばれていたかについて「確認中」と説明している。
県警は家宅捜索を通じて関係資料を押収し、当時の安全管理体制や重り落下の原因を詳細に調査する方針だ。また、実況見分を実施し、現場の状況をさらに確認する予定である。
被害者の状況と今後の対応
転落した作業員のうち、3人が死亡し、1人の行方不明者が海中に転落したとみられ、捜索活動が継続されている。残る1人は20代の外国人男性で、現在治療中という。県警は捜査関係者への聞き取りを進めるとともに、都内の関連先1カ所にも家宅捜索を行った。
この事故は、大規模な解体作業における安全対策の重要性を改めて浮き彫りにした。県警の捜査が進む中、業界全体に衝撃が走っている。関係者は早期の真相解明と再発防止策の確立を求めている。



