障害者施設職員の見守り怠り死亡事故 14年ベテランが携帯操作で目を離す
障害者施設職員の見守り怠り死亡事故 ベテランが携帯操作

知的障害者施設の外出中に起きた踏切死亡事故

東京都国立市のJR南武線踏切で2025年3月、知的障害者施設の入所者である男性(当時48歳)が列車にはねられ死亡する事故が発生した。警視庁は2026年3月10日、事故当時に男性に付き添っていた社会福祉法人「滝乃川学園」(同市)の元職員(46歳)を業務上過失致死容疑で東京地検立川支部に書類送検した。

ベテラン職員が見守りを怠った瞬間

関係者によると、元職員は事故発生時に携帯電話を操作するなどして、入所者の見守りを怠っていたという。この元職員は学園で14年間勤務し、事故当時は成人部を担当していた「力量のあるベテラン」と評価されていた。一方、亡くなった男性は同施設で20年以上生活を続けていた入所者であった。

施設の慣習的な外出体制に潜む問題点

滝乃川学園では、毎週6人の利用者を1人のスタッフが外に連れ出すという慣習が長年続いていた。しかし、この外出は施設側が作成する個別支援計画に基づくものではなく、外出先や内容は職員の判断に一任され、他の職員と共有されることもなかったという。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

事故が起きた2025年3月8日午後1時20分ごろ、元職員は亡くなった男性を含む利用者6人を連れてドライブに出ていた。コンビニや公園に立ち寄った後、踏切付近で事故が発生した。学園は第三者委員会を設置して調査を進め、2025年8月には報告書を受け取っている。

安全対策の根本的な見直しが急務

この事故は、障害者施設における見守り体制の脆弱性を浮き彫りにした。ベテラン職員であっても、複数の利用者を一人で担当する負担や、明確なガイドラインがない外出慣習が、重大な事故につながる可能性を示している。

関係者は「なぜ事故が起き、防ぐことができなかったのか」と疑問を投げかける。施設の安全管理体制や職員の負担軽減、利用者個別のリスク評価など、多角的な対策が必要とされている。

警視庁の書類送検を機に、全国の障害者施設では類似した外出慣習の見直しや、職員の見守り体制の強化が急務となっている。利用者の安全を最優先にした支援体制の構築が、社会的な課題として浮上している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ