千葉県八千代市は27日、市長選挙で長年実施してきた記号式投票を廃止するための条例制定案を、6月2日に開会する市議会定例会に提出すると正式に発表した。記号式投票とは、候補者の氏名があらかじめ印刷された投票用紙の上部にある専用欄に、「〇」印のスタンプを押す方式である。県内でこの方式を現在採用しているのは、八千代市のみとなっている。
記号式導入の経緯と現状
八千代市の市長選挙では、従来の自書式(有権者が候補者名を自筆で記入する方式)から、2006年に記号式へと切り替えられた。導入理由としては、疑問票(無効票)が少なくなることや、開票作業の時間短縮につながることが挙げられていた。しかし、期日前投票については、従来通り自書式が維持されていた。一方、市議会議員選挙では、引き続き自書式が採用されている。
県内の動向と八千代市の判断
自書式投票は、地方選挙や国政選挙において広く採用されている方式である。八千代市選挙管理委員会によると、県内では松戸市が2022年に、流山市が2025年にそれぞれ記号式を廃止している。唯一残っていた八千代市でも、数年前から廃止に向けた検討が続けられてきた。
昨年5月に実施された市長選挙では、当日投票を行った有権者が約57%であったのに対し、期日前投票は約43%と、期日前投票の割合が増加傾向にある。このような状況を受け、2種類の投票用紙(記号式と自書式)を自書式に統一することで、選挙事務の効率化や負担軽減が図れるとして、記号式廃止の判断に至った。
市議会に提出される「記号式投票に関する条例を廃止する条例の制定」案が可決されれば、次回実施される市長選挙から新しい方式が適用されることになる。(保母哲)



