筑波大生不明事件で元交際相手に終身刑、仏裁判所が絞殺・遺棄を認定
フランス南東部リヨンの裁判所は、筑波大学の学生が留学中に行方不明になった事件の差し戻し控訴審で、元交際相手のチリ人男性に終身刑を言い渡しました。この判決は、検察が求刑した禁錮30年を上回る重い刑罰となっています。
事件の概要と裁判の経緯
事件は2016年に発生し、当時21歳だった筑波大生の黒崎愛海さんがフランスで行方不明となりました。黒崎さんの遺体は現在も発見されていませんが、裁判所は嫉妬心を動機として、被告が仏東部ブザンソンの学生寮で黒崎さんを絞殺し、遺体を遺棄したと認定しました。
被告のニコラス・セペダさん(35歳)は、これまでの裁判で以下の判決を受けていました:
- 2022年の第一審:禁錮28年
- 2023年の控訴審:禁錮28年
しかし、裁判手続きに問題があったとして、フランスの破棄院(最高裁に相当)が控訴審判決を破棄し、審理を下級審に差し戻していました。今回の判決は、その差し戻し審での結果です。
国際的な捜査と司法協力
この事件は、日本とフランス、チリの間で国際的な捜査と司法協力が行われたケースとして注目されています。セペダ被告はチリで逮捕され、フランスへの身柄引き渡しを経て裁判が進められました。判決では、遺体が未発見であるにもかかわらず、証拠に基づいて殺人と遺棄が厳格に認定された点が特徴的です。
関係者によれば、この判決は被害者家族にとって一定の慰めとなると同時に、国際事件における司法の厳正さを示す事例として評価されています。今後も、黒崎さんの遺体発見に向けた捜査は継続される見込みです。



