知床遊覧船事故公判で海上保安官証言 被告の記憶「あやふや」と指摘
知床遊覧船事故公判 被告の記憶「あやふや」と海保証言

知床遊覧船事故公判で海上保安官が証言 被告の記憶「あやふや」と指摘

北海道・知床半島沖で2022年4月、遊覧船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没し26人が死亡・行方不明となった事故で、業務上過失致死罪に問われた運航会社「知床遊覧船」の桂田精一被告(62)の第7回公判が、2026年2月18日に釧路地裁で開かれた。

この公判では、事故当日に桂田被告から話を聞いた海上保安官が証人として出廷し、当時の聞き取り内容を詳細に証言した。カズワンは4月23日午後1時20分過ぎに沈没し、海上保安官による聞き取りは同日午後11時ごろに行われたという。

被告の記憶が曖昧だったと証言

海上保安官は、被告に会った際の様子について「ばたばたしている様子はなかった」と述べた。しかし、出航判断について尋ねたところ、被告は「(船長とのやりとりは)電話か会ったか、どっちだったかな」と答えたという。

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この証言に対し、海上保安官は「当日の朝の話なのに、なぜあやふやになるのか。正直不思議に思った」と明かし、被告の記憶の不確かさに疑問を投げかけた。

弁護側の主張と海保の証言内容

弁護側は、船長と天気を確認し、悪天候になる前に引き返すことが前提の「条件付き運航」として出航判断したと主張している。これに対し、海上保安官は、桂田被告からカズワンが午前中に帰港できるよう折り返してくるはずだったという発言は「ありませんでした」と証言した。

また、欠航という考えがあったかを被告に尋ねると、「朝の時点では大丈夫だと思った」と答えたという。海上保安官は、この聞き取り当時のメモが残っているかを問われると、内容は上司に報告しただけにとどまり、「記録は残っていない」と述べた。さらに、救難活動などに向け情報を集めることが目的で、捜査という認識はなかったと説明した。

今後の公判の見通し

次回の公判期日は3月2日に設定されており、3日間にわたり被告人質問が予定されている。この事故は、2022年4月23日に発生し、遊覧船カズワンが沈没して乗客・乗員26人が死亡・行方不明となる大惨事となった。引き揚げられた船体は、北海道網走市内の施設で保管されている。

公判では、被告の過失責任の有無が焦点となっており、海上保安官の証言は、事故当日の被告の記憶や判断プロセスを検証する重要な材料として注目されている。今後の審理では、被告人質問を通じて、より詳細な事実関係が明らかになることが期待される。

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