亀岡被告の公判で元秘書が証言 寄付主体めぐり「政治活動と別」と主張
2024年10月の衆院選を巡り、選挙区内で公示直前に現金25万円を配ったとして、公職選挙法違反(寄付行為)の罪で在宅起訴された元衆院議員の無職・亀岡偉民被告(70)の第5回公判が12日、福島地裁(島田環裁判長)で開かれた。この日は弁護側による証人尋問が行われ、亀岡被告の元秘書の男性が法廷に立ち、寄付の主体をめぐる争点で重要な証言をした。
元秘書が「福島メセナ協議会は政治活動と別」と証言
弁護側が祭りの運営団体などへの寄付の主体として主張している「福島メセナ協議会」について、元秘書の男性は「亀岡被告の政治活動とは別物という認識だった」と明確に証言した。この証言は、検察側が寄付の主体を亀岡被告本人と主張していることと真っ向から対立する内容となっている。
公判では、現金25万円の配布が亀岡被告個人の行為か、それとも協議会を通じた活動の一環かが主要な争点となっており、今回の証言は弁護側の主張を後押しするものだ。
約15年間の秘書経験から見た協議会の実態
元秘書の男性は、2020年3月まで約15年間にわたり亀岡被告の秘書を務めていた。証言によると、亀岡被告の事務所の秘書らは、福島メセナ協議会によるスポーツ大会などの事務作業を代行していたという。しかし、男性はこれが政治活動の延長ではなく、あくまで別個の活動として認識していたと強調した。
さらに、2018年5月ごろには、亀岡被告が政治活動と同協議会の活動が混同されることを懸念し、協議会のNPO法人化を検討していたことが明らかになった。男性は「忙しさなどを理由に法人化には至らなかった」と説明し、この検討自体が両活動を区別しようとする意図の表れだと示唆した。
検察側の追及と代表者名をめぐるやり取り
検察側は、元秘書の男性が作成した法人化に必要な書類に、代表者として亀岡被告の名前が記載されている点を指摘し、協議会と被告の密接な関係を主張した。これに対し、男性は「代表者は亀岡被告以外の人物を検討しており、仮で亀岡被告の名前を書いた」と反論。仮の記載に過ぎず、正式な決定ではなかったと述べた。
また、福島メセナ協議会の会長も証言し、代表者については「正式に決まっていない」と証言しており、検察側の主張に疑問を投げかける形となった。
次回公判は3月16日に証人尋問を継続
裁判は今後も続き、次回公判は3月16日午後1時半から、証人尋問が行われる予定だ。寄付の主体をめぐる争点はさらに深まることが予想され、今後の証言が判決に与える影響が注目される。
この事件は、選挙活動と地域活動の境界線が問われるケースとして、政治倫理や法解釈の面からも重要な議論を呼んでいる。亀岡被告の弁護側は引き続き、協議会の独立性を主張していく方針だ。



