新宿・歌舞伎町のいわゆる「トー横」周辺では、少年らが犯罪に巻き込まれる事例が後を絶たず、警視庁と東京都、新宿区などが2026年4月24日から25日にかけて一斉対策を実施しました。この対策では、ホテルやインターネットカフェなど周辺事業者に対して協力を呼びかけました。
補導人員の急増
警視庁生活安全総務課のまとめによると、トー横と呼ばれる歌舞伎町1丁目および2丁目で、飲酒や喫煙、深夜徘徊などの「不良行為」により補導された少年らは、2020年には69人でしたが、2025年には747人に急増しています。これは約10倍の増加であり、そのうち都外在住者は447人で半数を超えています。
SNSが引き金に
少年らはSNSを通じてトー横の存在を知り、「憧れ」を抱いたり、居場所を求めたりして、関東地方だけでなく、大阪、広島、愛知など全国から集まっている実態が明らかになっています。
被害の実態と対策
これらの少年らがトー横周辺のホテルやインターネットカフェ、カラオケボックスなどで性被害に遭ったり、薬物の過剰摂取(オーバードーズ、OD)を行ったりする事案が頻発しています。これを受けて、警視庁などは地元の商店街振興組合と連携し、約160人体制で周辺のパトロールを実施しました。また、少年らの滞在先や被害につながる可能性のある周辺施設にも対策を拡大しています。
施設への立ち入りと要請
警視庁などは、周辺のホテルなど約70店舗に立ち入り、営業状況を確認しました。その際、「児童買春などの犯罪行為が認められる場合は容易に宿泊させることなく、疑いがある場合も警察に通報を」と記載されたチラシを配布し、情報提供を呼びかけました。警視庁によれば、宿泊客が売春目的で施設を使用することを知りながら部屋を提供した場合、施設側が法的責任を問われる可能性があります。
さらに、周辺のインターネットカフェやカラオケボックス計約20店舗にも立ち入りと協力要請を行い、利用者の年齢確認を徹底するよう求めました。東京都の条例では、これらの施設が深夜(午後11時から午前4時)に18歳未満を立ち入らせることを禁じていますが、警視庁は利用者全員の年齢確認が行われず、少年らが深夜に滞在する事例を確認しているとしています。
オーバードーズ対策
オーバードーズ対策としては、警視庁が周辺で営業する薬局に対し、偽造・改ざんされた処方箋で薬を入手しようとするケースに注意するよう呼びかけました。また、客が市販薬の大量購入を希望したり、短期間に何度も訪れたりした場合には警察に連絡するよう依頼しています。
警視庁の決意
警視庁の担当者は、「トー横周辺では『悪意ある大人』が少年たちを食い物にする卑劣な犯行に及んでいる。表向き華やかに見えても、自分の身に危険が及ぶ可能性があることを知ってもらい、子どもを守る取り組みを強力に推進する」と述べました。



