認知症の妻に暴行で傷害致死 68歳被告に執行猶予付き有罪判決
妻傷害致死で68歳被告に執行猶予付き有罪判決 (18.03.2026)

認知症の妻に暴行を加え死亡させた68歳被告に執行猶予付き有罪判決

新潟地裁(小林謙介裁判長)は18日、自宅で認知症の妻に暴行を加え死亡させたとして傷害致死罪に問われた五泉市三本木、無職の木村敏行被告(68)に対し、懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡しました。検察側の求刑は懲役5年でした。

暴行の詳細と被害状況

判決によりますと、木村被告は2024年7月7日から13日頃にかけて、自宅で同居する妻の美恵子さん(当時66歳)に対し、右腹部や右胸部を足で複数回踏みつける暴行を加えました。この暴行により、美恵子さんは右多発肋骨骨折と右外傷性気胸の重傷を負い、最終的には呼吸不全などが原因で死亡したとされています。

裁判の争点となったうつ病の影響

公判では、木村被告が患ううつ病が犯行に与えた影響、そして完全責任能力の有無が主な争点となりました。小林裁判長は判決理由の中で、被害者である妻の認知症が進行するにつれて、被告のうつ病も悪化し、強い暴行を加えるようになった経緯を詳細に検証しました。

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裁判長は「うつ病による思考力の低下などが犯行に一定程度影響していたと認められる」と指摘し、精神疾患が事件の背景にあったことを認定しました。しかしながら、被告自身が「かわいそうなので加減し、大人しくなれば暴行をやめた」と供述している点などから、犯行時には完全責任能力があったと判断しました。

双方が控訴しない方針

判決後、検察側と弁護側の双方とも、控訴しない方針であることが明らかになりました。このため、今回の判決が確定する見通しです。裁判員裁判として行われた本件は、家族介護の重圧と精神疾患が絡み合う悲劇的な事件として、地域社会に大きな衝撃を与えています。

高齢化が進む社会において、認知症患者の介護と介護者のメンタルヘルスに関する課題が改めて浮き彫りとなる判決となりました。関係者によれば、木村被告は長期間にわたり妻の介護を一人で担ってきたとされ、その過程で心身ともに疲弊していた可能性が示唆されています。

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