千葉県の習志野市に住む50歳の男性会社員が、いわゆる「ニセ警察詐欺」によって、約5600万円相当の暗号資産をだまし取られる被害に遭ったことが、船橋東警察署への取材で明らかになった。同署は27日、この事件を公表し、注意を呼びかけている。
事件の経緯と手口
被害に遭ったのは、千葉県習志野市在住の男性会社員(50歳)。事件は3月17日から23日にかけて発生した。最初の接触は、男性の勤務先である船橋市内の職場に、郵便局員を名乗る犯人からの電話だった。電話の相手は「現金が入った荷物が届いている。詐欺の可能性があるので警察に引き継ぐ」などと話したという。
その後、電話を代わった警察官役の犯人が登場。「あなたのマイナンバーカードが偽造され、銀行口座が不正に利用されている。あなたの無実を証明するためには弁護士を依頼する必要がある」などと告げられた。さらに、その弁護士役の犯人との連絡手段として、LINE(ライン)でのやりとりに移行するよう指示された。
暗号資産の送金を指示
LINE上で弁護士役の犯人は、「無実を証明するためには、暗号資産を送金する必要がある」などと説明。男性はその指示に従い、複数回にわたって暗号資産を送金した。送金額は合計で約5600万円相当に上る。送金後、弁護士役との連絡が突然途絶え、男性は自身が詐欺被害に遭ったことに気づいたという。
警察の見解と注意喚起
船橋東署は、今回の手口を「ニセ警察詐欺」と分類。警察官や郵便局員、弁護士など、公的機関や専門職を装って金銭や暗号資産を騙し取る手口が近年増加しているとして、警戒を呼びかけている。同署は「警察官が電話で暗号資産の送金を指示することは絶対にない。不審な電話があった場合は、すぐに警察に相談してほしい」とコメントしている。
なお、今回の事件では、犯人グループの特定や逮捕には至っていない。警察は引き続き捜査を進めるとともに、同様の被害防止に向けた啓発活動を強化する方針だ。



