憲法大集会に5万人、若者や女性の姿目立つ 高市政権の改憲に危機感
憲法大集会に5万人、若者や女性の姿 改憲に危機感

憲法記念日の3日、高市政権による改憲の動きに反対する「2026憲法大集会」が、東京都江東区の東京臨海広域防災公園(有明防災公園)で開催された。主催者発表で約5万人が集まり、若い世代や女性の参加が目立った。参加者は思い思いのプラカードや旗を掲げ、「憲法守れ」「戦争反対」などのスローガンを掲げてアピールした。

山手線各駅での改憲反対運動も呼びかけ

市民団体でつくる実行委員会が主催したこの集会では、「STOP改憲・軍拡」「NO WAR」などと書かれたプラカードを手にした参加者が「主権者は私たち」と声を上げた。改憲発議の阻止や敵基地攻撃能力の保有撤回などを求める大会スローガンを確認した後、参加者は二手に分かれてパレードを行った。

会場では音楽ライブなどの催しも行われ、トークイベントでは会社員の海野サリーさん(29)が、大型連休中にJR山手線の各駅で改憲反対を訴える「山手線一斉スタンディング」への参加を呼びかけた。

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市民団体代表らが改憲の危険性を指摘

市民団体「憲法共同センター」の秋山正臣共同代表は、防衛増税や事実上無制限の武器輸出解禁に触れ、「第2次大戦での過ちを繰り返そうとしている」と危惧を表明。「過去にも改憲を許さなかったのは市民運動があったからだ。特に9条改憲を許さないという一点で共闘を強めることが、戦争をさせないことにつながる」と訴えた。

「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の佐々木寛共同代表は、「政府は社会の行き詰まりから国民の目をそらし、改憲議論へ結び付けていこうとするが、だまされてはいけない」と指摘。ペンライト運動などの広がりについて、「多様な市民が街で声を上げ、戦争に向かう政府や企業に立ちふさがっている。これは真の民主主義の姿だ」と評価した。

この日は全国各地でも同様のデモや集会が行われた。実行委員の藤田高景さん(77)は「若い人や女性が急激に増えてきた。今の政治はおかしいと感じているのだと思う」と話した。

憲法の役割を考えるスピーチも

集会では、ノンフィクション作家の吉岡忍さんや女性の権利、原発・核問題に取り組む人々も登壇した。吉岡さんは「言論空間に飛び交う情報に左右されないための知識を、憲法を基盤に作ることが大切」と語った。

女性支援の一般社団法人Colaboの仁藤夢乃代表理事は、「戦争が起きるとき、最も手ごろな支配の方法は性暴力だ。真っ先にないがしろにされるのは女性と子ども。人権のために声を上げる人のつながりを示し続けよう」と呼びかけた。

市民によるリレートークでは、東京電力福島第1原発事故の被害者団体連絡会共同代表の武藤類子さんが、「戦争で原発が攻撃されれば、自国を破壊する核兵器となる」と指摘。「強く早く大きなものだけを追い求めるのではなく、小さくて弱いものたちに学ぶ、そんな価値観を広めていくことが大切」と力を込めた。

「戦争は絶対悪。子どもたちの未来を奪ってはいけない」

「核兵器をなくす日本キャンペーン」の中島優希さんは、「戦争は絶対悪。子どもたちの未来を奪ってはいけない」と訴えた。

会場には「核兵器の廃絶と平和な世界の実現をめざす高校生1万人署名活動」のブースも設置された。中央国際高校(千葉)3年の池田華さんは長崎県出身で、国内でも被爆地とそうでない地域での意識の差を感じるという。「個人的には憲法は変えないでほしい。先生も授業では政治的な発言を控え、周りには政治に興味がない子、どうしていいかわからない子もいる」と話した。

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高市首相の改憲意欲に若者から不安の声

高市早苗首相が改憲に強い意欲を示す中、集会に参加した若者たちからは憲法に対する関心の高まりがうかがえた。

ピクニックしながら参加した板橋区の漫画家、藤長菜々美さん(30)は、「これまで外国が戦争をしていても、良くも悪くも日本に関係ないと思っていた。しかし今の状況を何もせず見ているわけにはいかない」と語った。友人の女性(35)は、「改憲で戦争に加担する動きを見せていて、日本も戦争をする国になったらと不安だ。9条に守られてきた気持ちが強いので変えてほしくない」と話した。

千葉県市川市の会社員、武田逸輝さん(24)は、殺傷能力のある武器輸出の解禁をきっかけに危機感を持った。「1人でも『数』の影響力になれれば。自分の活動を話すことで、周りも興味を持ってくれる」と期待を込めた。