英上院、世襲制度を廃止へ 14世紀からの特権撤廃で議会の近代化進む
英上院が世襲制度を廃止、14世紀からの特権撤廃 (11.03.2026)

英上院が世襲制度を廃止、14世紀からの伝統に幕

英国上院(貴族院)は3月10日、上院議員の世襲制度を廃止する法案を可決した。この制度は貴族社会を象徴する地位の継承として14世紀ごろから続いてきたが、労働党政権が特権の撤廃と議会の近代化を目的に成立を目指してきた。英メディアによると、議会の今会期末となる5月ごろにも廃止が確定し、世襲議員84人の大半が引退を強いられる見通しだ。

長年の議論を経て可決、世襲議員の反発も

世襲議員枠は1999年、ブレア首相率いる労働党政権時代に600議席以上が削減され、92議席が残っていた。2024年7月に政権与党に返り咲いた労働党が廃止に着手し、同年11月に下院で可決されたが、当事者が多い上院では反発が根強く、審議が難航していた経緯がある。

政府は法案可決を受けて10日、世襲制度は民主主義的ではなく、時代遅れだと強調した。一部の世襲議員は制度廃止に伴い、首相の指名に基づいて国王に任命される「一代貴族」に転身する可能性があるとみられている。

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ウェリントン公爵の子孫も、歴史的な特権の終焉

世襲議員には公爵や伯爵が多く、1815年にナポレオン軍をワーテルローの戦いで破って英雄視されるウェリントン公爵の子孫も含まれている。この廃止は、英国議会の長い歴史の中で大きな転換点となるだろう。

労働党政権は、議会の透明性と現代的な統治を推進するため、世襲制度の撤廃を重要な政策課題として位置付けてきた。今回の可決により、英国の政治制度はさらに民主的な方向へ進化することが期待されている。

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